ぴち子の忘れられない話…人、オウム、インコ、犬、猫等にまつわる実話

今まで出会った動物達とのエピソードや、素敵な人達の話を綴っていきます。

スペイン風邪

2013-03-09 23:29:23 | 縁起
いつだったか、新型インフルエンザが世間をにぎわしていた年がありましたよね。
航空機内で乗客らが待機させられて、防護服の検疫官が物々しく乗り込んで調査していた映像が今でも目に焼きついています。
この頃では免疫を身に付けた人が増えたのか、抗ウイルス薬のお陰なのか、大ごとにはならないようで幸いです。
祖母がまだ若かった頃のお話です。
今から95年程前(1918年:大正7年頃)に世界中でスペイン風邪と呼ばれた当時の新型インフルエンザが大流行して日本でも40万人~50万人の犠牲者が出ました。
祖母が住んでいた村にもスペイン風邪の嵐がやってきて人々は恐れおののいていました。
そんなさなか、祖母の父(私の曽祖父)が風邪坊主が訪れる夢を見てしまったのです。
曽祖父はスペイン風邪から何としてでも家族を守りたいと思い、渾身の力をこめて風邪退治のおまじないをしました。
その夜のことです。曽祖父はまたもや風邪坊主の夢をみてしまったのです。
でも今度は、いったん入ってきた風邪坊主が「こんな恐ろしい家にはいられん。あー恐ろし」と言いながら家を出て行き、隣の家に入って行ったんだそうです。
その後、隣家の家族全員がひどいスペイン風邪にかかってしまったのです。
祖母の家族は、全員無事にきりぬけたんだそうです。
曽祖父の家族を守る気迫が風邪坊主に通じたに違いありません。
風邪坊主の詳細は前回の記事をどうぞ

風邪坊主

2013-02-28 22:37:33 | 縁起
子供の頃のある日、母が部屋で髪を振り乱し何かを振りまわしていました。
恐る恐る見てみると手にはなんと包丁が
部屋には母一人だけでした。
持ってるのが刀だったら時代劇のエアー立ちまわりです。
私「な、何?」
母「危ないからそこで待ってなさい、風邪坊主を退治してるんだから」
風邪坊主っていうのは、風邪をひく前ぶれに夢に現れる妖怪なんです。
母は前日に、真っ赤な顔をした妖怪が布団に入ってくる夢を見たんだそうです。
この妖怪は誰にでも化けるのです。
とにかく冬に誰かが家に入ってくる夢を見たら風邪坊主を疑うのです。
そしてそれをそのまま放っておくとひどい風邪をひくという言い伝えがあるんです。
刃物で空を切って風邪坊主を退治すれば 軽くて済むと信じられていました。
これは三重県出身の母方の祖母からの伝承です。
子供の頃は、半信半疑ながら風邪坊主らしき夢をみると警戒したものです。
多分、熱の出はじめにうなされて見る悪夢ではないかと思います。
今では、風邪かもしれないなと思ったら直ぐ葛根湯を飲みます。
これは私には本当によく効いて、幸いなことに ここ何年いや何十年も熱を伴う風邪を引いた事がありません。
風邪予防には 1に栄養、2に睡眠、3に気合ダーッ!