帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

不完全ミステリー「相中探偵倶楽部」~こんな命、あんな命~その3

2013-04-17 16:03:59 | 小説
それでも、その後、警察、消防車、救急車が来たが
けが人一人なかったので、それほどでもなかったかもしれないが
こういう田舎のことだ。次の日には
地方紙一面、全国のニュースでも少し取り上げられたので
学校のみんなも、しばらくは話題で持ちきりだったが
数日もすれば、みんな違う話題を話のタネにしていた。
ニンゲンって怖い・・・。すぐ忘れるから・・・。

不完全ミステリー「相中探偵倶楽部」~こんな命、あんな命~その2

2013-04-06 10:23:43 | 小説
「ハア~ア・・・。」
これは私のあくびだ。中学3年になった私は
パソコン、パソコン、ちょっと受験勉強、パソコン、パソコン、ケータイ、ケータイで
それが重なり、ちょっと眠い。
さすがの担任である何出藻先生も渋い顔をしている。
「お~い、相田!眠いのは分かるが、みんなの前だからな!」
そうだ。いくら眠いといっても、みんなも
私と変わらない生活をしているだろう。
にしても眠い。私は、そのまま眠りについた。
その直後だったかに、いきなり大爆発。
ああ夢か・・・と思いきや、本当に学校の校庭で
何かが大爆発したようだ。
みんな騒然としだした。
「みんな~、落ち着いて。」
そうナンデモ先生が言うと不思議と、みんな静かになった。
先生には、そういう人徳というものがあるようだ。

不完全ミステリー「相中探偵倶楽部」~こんな命、あんな命~その1

2013-04-02 18:35:57 | 小説
命ってのはいろいろあると思うが、
アリたちの命ってどうだろう。
私たちは小さい頃、虫たち相手に
遊ぶとアリだのダンゴ虫だのを
いじめていた。場合によっては・・・。
思い出すとエグイからこれぐらいにしとくけど
とにかく、じゃあニンゲンの命って
何だろうと。そう思ったことがあったので
書くね。

小説「近未来式時計」第2章~イッテンまで~その4

2013-03-17 16:16:23 | 小説
ところで、次の朝、可憐とニジーネは一晩中しゃべっていたので睡眠不足になった。
「このままじゃ・・・。」と思っているところに一頭の馬が。ニジーネの父が乗っていた。
「可憐ちゃん、このコに乗っていこうよ!」とニジーネの一言。でも・・・ひとりで?
「バカねえ、アンタと2人に決まってるでしょ!」
それからニジーネの父は仕事の支度をして、母はまだ幼いニジーネの弟の手を引きながらも
2人の旅立ちを見送ろうとしていた。
そしてニジーネは手綱を引いた。イッテンの街並みが少しずつ遠のいていく。
後ろを振り向くと木々に花が咲いていた。それが何の花か、可憐もニジーネも分からなかったが
確実に春は近づいているのだけは分かった。

小説「近未来式時計」第2章~イッテンまで~その3

2013-03-16 08:28:54 | 小説
「そうそう。」と言って、ニジ-ネの父は
そこで急に思い起こしたのように、ある懐中時計を取り出して
「ちょっとばかり見てくれよな。」と可憐に渡した。
「俺が、その昔買った時計なんだがね。」可憐は時計職人としての自分は
まだまだヒヨコだと思っていたが、それでも、その時計に何かを感じた。
「実は俺もお嬢ちゃんと同じように何かあると思うんだ」
でも、これは時計職人を目指しているキミにだったら、と言って
可憐に、その懐中時計を預けると言ってくれた。