帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

小説「枕元さんのオナヤミ相談室」その4

2013-03-08 19:01:12 | 小説
待合室の人たちは、今か今かと待ちきれない様子だ。
仕方なく、ネドコが応対しようとすると
枕元さんが相談室から出てきた。
「ごめんなさい、みなさん今日は待ちに待ったでしょうが・・・。
さあさあ、こちらに仮眠室があるので。こちらで、寝てて待ってもらえますか?」
すると、何人かはポカ~ンとしていたが、なじみ?の人たちは
待っていたかのように仮眠室に入り、昼寝をしだした。
その間、請け負っていた相談者の話が終わったようだ。
時間はもう夜になっていた。
そして、昼寝していた人たちを起こし、まだ待合室で待っていてくれた人たち、
話が終わったところの相談者を一堂に集め、枕元さんは感謝するように言った。
「おなやみよ、いったん、おやすみ。」





第1部・完。

小説「枕元さんのオナヤミ相談室」その3

2013-03-02 22:19:56 | 小説
相談者は自分の話を上手とはいえない話しぶりだったが
枕元さんが上手に受け答えしてくれるので、
ワタクシ、ネドコも安心してみていられます。
そして相談者がまだ話し足りない様子だったので
枕元さんはこう言った。
「じゃあ、お風呂にでも入りに行きますか?」
いわゆる〝男同士の裸の付き合い"
ってやつデスカ?
しかし、相談者は断った。
枕元さんはリラックスのために言ったんだろうけど・・・。
そういえば、ネドコが、その時待合室に何人か相談者がいるのを見た。
































































































































































































































































































































































































































































































































8

小説「枕元さんのオナヤミ相談室」その2

2013-03-02 14:45:35 | 小説
今回の相談者は、いつになく静かだ。
なかなか相談の内容が把握しにくいので
枕元さんがメモ用紙とボールペンを用意した。
相談したいことを紙に書いてもらうつもりなのだろう。
しかし緊張しているのか、相談者はそれすら
できない様子である。

そこで、枕元さんは一言。
「楽~にして。」
すると、相談者は肩の力が抜けたのか、
それだけでホッとしたような表情となった。
そして、
「先生!」
と枕元さん自身はあまり好きではない呼ばれ方をしたが
嫌な顔一つせず、それからの
相談者からの話をじっくり聞き始めた。

小説「枕元さんのオナヤミ相談室」その1

2013-03-02 14:05:42 | 小説
枕元さんは、今日も元気だ。
今日も一日よく働いている。
そんなマクラモトさんには今日も何人もの人が
よく相談に訪れている。
今回はこんな人たちが来てくれた。


「あのう・・・。」
これは、相談しにくる人の言葉ではない。
枕元さんからの呼びかけだ。
向こうから、なかなか話が切り出せないので
枕元さん自身も、こんな感じで話しかけ始める。


申し遅れました、ワタクシ、枕元さんのアシスタントの
〝ネドコ”と言います、よろしくお願いしまッス!