朝日の方に進め
静寂と時間の間をくぐり抜けて
扉を開けてそこに身を置くと時々色んな方々と出会える
丘の上 白い四足の動物
何故ここに居るのかと聞かれたが
私にも分からない
間もなく夜が明けるから
朝日の方に進め
だって
渦巻きのツノをもつ彼は言う
馴染みのない場所だったし彼と私しか居なかった
風はやがて来る夜明けを
待ちかねていた様に私達の間をすり抜けていく
時間は流れていないのに言葉は生まれ
風は吹くのに草は揺れずに音をたてる
朝日の方に進め
何かの始まりかも知れないと思い
少しワクワクしたかも
あっ、
そーだ 思い出した
何処かで見たよーな気がしたけど
もののけ姫に出てくる
シシ神
けっこう似てた
振り向いたら彼の足元だけが光ってた
風と足元の光と丘の上