実家、一人暮らしの頃、仕事場でもヤツが出ると私が退治する役割です。
きゃー。なんて言えたのは、父が生きていた頃でおしまい。
私がヤツを倒さないとみんなが困ります。
本当は大っ嫌いです。
みたくもありません。
でも、倒さないとみんなの平穏な生活が脅かされます。
新聞紙でスパン!スパン!
退治すると、みんなからは賞賛どころか引かれながら、すごいねと言われます。
だって誰も助けてはくれません。
そんな風にこの15年生きてきました。
昨夜…
お風呂に入って、シャワーを握ろうとしたら、シャワーのホースにヤツがいました。
おうっ。
いつ見ても気持ちの良い人ではありません。
そうっとお風呂から出て素早く服を纏い
ヤツを退治するスプレーを取りにリビングに行きました。
リビングには旦那さん。
ゴキジェットを手にした私を見た途端
私の手からゴキジェットを奪いました。
「どこ?」キリッ
「お、お風呂に‥」
スタスタとお風呂場に入ってドアを閉めてしまいました。
慌ててティッシュを数枚とり
お風呂場という名の密室の戦場の前でオロオロ待つ私。
戦場では死闘が行われている様子です。
うおっとか、ゴンっガンとか音がします。
1分程度でそのドアが開き、私が持っていたティッシュを取りに、また中に入りました。
ティッシュに包まれたソレを持って出てきた旦那さんは、まるでドラゴンの首を取った勇者のようでした。
この歳になってなんですが、、
本当、ピーチ姫にでもなった気分です。