ドライブに行こうか?
走る風景は葉が散った木々と弱い太陽が閑寒とさせ師走と聞くとますます"行く"という衝動が湧かない。
めいぷるとアッシュに海に付き合ってもらった。
金沢港
つまらん!!船がいてなんぼだ。
無機質極まりない!!
気を取り直して内灘の海に行く。
沖にはサーファーが
サーファーを見守る
内灘
・五木寛之『内灘夫人』
・アメリカ軍試射場反対、内灘闘争
・『流星』井上靖
流星
高等学校の学生ころ、日本海の砂丘の上で、ひとりマントに身を包み、仰向けに横たわって、星の流れるのを見たことがある。十一月の凍った星座から、一条の青光をひらめかし忽焉とかき消えたその星の孤独な所行ほど、強く私の青春の魂をゆり動かしたものはなかった。私はいつまでも砂丘の上に横たわっていた。自分こそ、やがて落ちてくるその星を己が額に受けとめる、地上におけるただ一人の人間であることを、私はいささかも疑わなかった。
それから今日までに十数年の歳月がたった。今宵、この国の多根なる青春の亡骸──鉄屑と瓦礫の荒涼たる都会の風景の上に、長く尾をひいて疾走する一個の星をみた。眼をとじ煉瓦を枕にしている私の額には、もはや何ものも落ちてこようとは思われなかつた。その一瞬の小さい祭典の無縁さ。戦乱荒亡の中に喪失した己が青春に似て、
その星の行方は知るべくもない。ただ、いつまでも私の瞼から消えないものは、ひとり恒星群から脱落し、天体を落下する星というものの終焉のおどろくベき清潔さだけであった。
私の好きな『流星』は四高記念館の前の碑
井上靖が後年書き直したもの。