野次猫ゆきちゃんの日記

野次馬な猫のゆきちゃんが日記風に語る物語や
日常のよもやま話などなど^_^

第6話 ゆきちゃん、宇壷家のお庭を散策する。

2023-06-02 16:10:00 | 日記風、猫物語。ファンタジー猫物語、空想猫物語
 今朝ね、2階のテラスからお庭を眺めていたらね。薔薇の植え込みの方からガサガサって音がするのよ。私、気になって気になって仕方がないのよーだってね、ニャンコの習性だもの。仕方ないわ。
それでソワソワソワソワしてたらね、みっちゃんが、なんと私を宇壷家のお庭に出してくださったのぉ〜
あー感謝感激雨ウツボ様様よ〜うれしいわ!

 あーでも、もう夕陽がー急ぎましょ!
早速ね私、野次猫ゆきは音がする方へ行ってみたのよ。
そしたらね、秋に咲いたバラの小さなアーチに近づくにつれて、なんだかキラキラしてくるの。
なにがあるのかしら?
あらまあ、こんな奥に小さなお池があったのね。
それにそこにはね、なんと小さいながらも龍の彫り物が施された、朱塗りの素敵な御殿があったのよびっくりしたわ!宇壷家、凄いわ!
それにね、そのまわりにはね、蕎麦の小さな白いお花が咲き乱れていて、フワフワと風に揺れているのよ。
お日様の光が池の面に当たってキラキラしていて、とてもうつくしいのよ〜と見とれていると『やあ』と言う声が聞こえてきたの。
私ね、びっくりして声のする方を見てみたら、なんと金色に光を放っている2匹の亀さんが甲羅干しをしていらしたのよ!ついつい、見とれてしまったわ。『あ、ごめんなさーい!勝手に入ってしまったわ。
こんにちは〜!初めまして。わたしの名前はね、ゆきって言うのよ。最近、宇壷家の住猫になったのよ。ふふふ。よろしくね!』。どうやら亀さん方はご夫妻でお暮らしになっていて、宇壷家で30年お暮らしになっていらっしゃるらしいのよ。
お名前がすご〜く素敵なのよ〜
とっくりさんとえりまきさんっておっしゃるんですって!
とっくりさんはね、赤いタートルネックのセーターが、えりまきさんにはゴージャスなエルメスのスカーフがお似合いになりそうな素敵なご夫妻なのよ。それにね、新参者のゆきにも優しくご挨拶してくださって、とても品格のある方々ね!
そのお優しいご夫妻がね『ゆきちゃん、私たちが穴籠もりに入る前にあなたを私たちの御殿にご招待しますよ。』っておっしゃってくださったのよ!
ゆき、感激したわ〜あーもう夢を見てるみたいよ!あ、ダメよゆき!浮かれちゃ!
あーでも楽しみ。またお会いしましょうねぇ♪♪♪

しかし宇壷家のお庭ってすごいの!
毎日毎日、みっちゃんがせっせとお手入れされているから、それはそれは美しく整ってるのよ。
今はね、秋の花々が咲き乱れているの。
あ、みっちゃん!ここでお花のお世話をされていたのね。
『あらゆきちゃん。お外はいかが?気持ちいいわね。ふふふ。
色んなお花があるでしょ。この一角はね、茶花といってね、お茶室に飾る、おもてなしのお花なのよ
自然な季節の野の花をいけるのよ。』っておっしゃるみっちゃんはね、茶道の先生もしてらして、お茶室にお飾りになるためのお花なんですって。
『ゆきちゃん、このお花はね、秋明菊って言うのよ。あ、これはねホトトギスに大文字草、石蕗、白萩、藤袴•••って言うのよ』って、みっちゃん私に沢山教えてくださるのよ。みっちゃんってとても素敵な方よねぇ。
あ、あ、あ、今日のみっちゃんの頭にある蓋は垂直に開いててね、今日はそこに虹色の五線譜が吸い込まれてるわ〜それにね、五線譜をよく見てみると、ものすごーく小さな水玉がキラキラしているのよ。なんか凄くない?素敵な虹色の帯だわ。
みっちゃんはきっと楽しいことや美しいこを沢山吸収できるお方なのね!
だからみっちゃんはみーんなにお優しいのね!
ありがとう❣️みっちゃん❣️