8月31日(月)に厚生労働省記者クラブで、ブラックバイトユニオンに入って闘う大学生と応援にきたNPO法人POSSEの学生ボランティア計9人で記者会見を行いました。
記者会見では、
①「コロナウイルス流行の長期化に伴って学生アルバイトが置かれている厳しい状況」
②「学生アルバイトに対する企業の責任に欠ける対応(休業補償未払いやシフト減、実質的な解雇)の横行」
の2点を報告しました。そして、企業に責任を持った対応を求めると同時に、学生が教育を受ける権利の保障を求めました。
加えて今回の記者会見で特に注目したいのは、「学生が声をあげる」という動きです。
「日本では学生が一般的に弱い立場のように扱われている。でも、私たちは弱くない、かわいそうな存在でもない。強い存在なんだということを私たちは伝えたい」「私たちZ世代が社会の不条理に立ち向かっていく。ひとりでは闘いづらいけれども、集まることで問題に向き合っていける」当事者の2人はこう語っていました。
学生が企業にとっての都合の良い労働力として使われ、差別を受けています。そして、学生の教育を受ける権利が侵害されている状況があります。この事実に学生自身が問題意識を持って立ち上がったということを当事者の2人は堂々と記者の前で訴えていました。
私たち学生ボランティアも彼等の勇気ある行動に強く賛同したからこそ、こうして参加しています。また当日の応援だけでなく、ボランティアのみんなで会見資料用の集計を行ったりなど記者会見のための準備も一緒に行ってきました。
あとは、メディアにどう伝わってどう報道されるかです。ただ、記者側は当事者2人の問題として注目してるように思い、「闘う学生」「闘うZ世代」の部分に関する反応や食いつきが少なかったように個人的に感じました。グレタ・トゥーンベリさんや大阪なおみさんのように世界では社会の不条理に対して声を上げて闘っている若者がたくさんいます。日本の若者もこの動きに追いついて大きな学生の運動を起こしていくことで日本のメディアも取り上げていくようになるのだと思います。
世の中に対する問題意識を持っていてもそれを社会に発信していく方法や問題の背景を知らない学生は多くいます。そういう意味でも今回の記者会見というのは、参加した私たち学生とって社会に問題を発信していく手段を実践的に学ぶ良い機会になりました。こういう動きが更なるZ世代につながり、新しい仲間に繋がっていくのだと実感しました。
また、若者が声を上げるためには今自分たちが置かれている状況を根拠を持って批判できることが必要だと思います。そういった意味でも、POSSEの学習会は私たち若者に力を与えてくれます。社会に溢れている問題の背景にあるもの、資本主義の問題の根本を学びながら、今の社会のどこが問題なのかを知ることで、私たちは迷いなく自信を持って動き出すことができるのだと思います。POSSEがこれまで積み上げてきた知識と経験が、若い世代の柔軟な思考と活発な行動力へとつながっていっています。そういう最初のステップを私たちは踏み始めています。
学生による動きはまだまだ始まったばかりです。これからより大きな運動へとつなげていき「学生も闘う!」ということを社会にアピールしていきながら、社会のあらゆる不条理に向き合いより良い社会を目指していきたいです。そのためにも、一つ一つの活動を大事にこれからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします。
(NPO法人POSSE学生ボランティア 田所真理子ジェイ)
メディアでとりあげられました!
弁護士ドットコムニュース(8月31日)
「学生アルバイトにも金銭補償を」大学生が訴え、コロナ禍で解雇あいつぐhttps://www.bengo4.com/c_5/n_11663/
東京新聞(9月1日)
「遠隔地へ異動を」学生バイト困惑 事実上の退職迫られ「学業妨害」と訴え https://www.tokyo-np.co.jp/article/52333
東スポweb(9月1日)
休業保証なし休業支援金も得られず コロナ世代大学生の窮状