最近、RPAブームらしい。RPA自体は便利な道具だとは思う。が、世間の期待は過剰というか、的外れなところもあるように感じる。
RPAブームに対する批判は、この記事がわかりやすかった。
日本だけでバカ売れするRPA、愚かな結末を改めて警告する
いやぁ、白旗を揚げたくなるような気分だ。問題点や将来のリスクを何度も指摘してきたが、もはや多勢に無勢。ITベンダーからは「木村さんが何と言...
日経クロステック(xTECH)
我が社もRPAを導入したが、社内には、こんな誤解がある。
①なんでもかんでもRPAで自働化できる。
⇒できません!まず、最低限、作業手順書を作って、新人でも誰でも作業ができるようなものでなければ、RPA化はできません。
これを無理矢理RPA化したとしても、最悪、ワケのわからない誤作動をして、社外に迷惑をかけることになりかねません。
②RPA化すれば、後のことは何も気にしなくても良い。
⇒気にして下さい。特に画像認識ベースで動くRPAは、動作不良を起こすものだと思って下さい。
また、社外システムをRPAで操作する場合は、要注意です。社外システムは、予告なく変更されることがあり、RPAは停止/誤作動する可能性があります。
③RPAこそ、最先端テクノロジー。
⇒ないない(笑)RPAみたいなものは、実は20年以上も前からあります。昔から、プログラマは利用してます。
例えば、Webシステムのテストをするさい、VBAとIEオートメーションの組み合わせで、テストを自動化していました。
が、InternetExplorerのシェアをChromeが奪ったことにより、IEオートメーションでのテスト自働化ができなくなったのです。
そこでRPAなるものが出てくるわけですが、プログラマのテスト目的だけに使うのはもったいないということで、売り手は世間に流行らせようとするわけです。
④RPAは、万能。
⇒絶対ない。Webサイトの自動操作であれば、cURLでスクリプト組んだ方が安全だし、完成も速いことが多いです。
⑤RPAを前提としたシステムが主流になる。
⇒絶対ありえません。RPAは、裏技中の裏技だと思って下さい。
例えば、Webサイトとして構築された客先システムは、人が操作することを前提としているはずです。
コンピュータによる自動処理であれば、昔ながらのFTPや、最近であればSOAPなりRESTの方が効率が良いし、間違いもないからです。
それをわざわざWebサイトとして用意しているということは、人に操作をして欲しいからです。
客先との信頼関係を裏切ってまで、こっそりRPAで自働化しますか?
とは言え、我が社はRPAを導入しました。
そのうち、ブログのネタにしたいと思います。
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