4日前に、北茨城市で米国人による復興支援、尺八コンサートがあり聴きに行きました。
奏者はニューヨーク在住で64歳のRonnie Nyogetsu(如月)Reishin Seldinさんとその米国人
仲間4人です。
ラニーさんは26歳で来日し、京都で尺八を学び、神如道の門下であった倉橋容堂に師事し、
普化尺八の稽古を続けました。普化とは中国・唐代の禅僧で虚無僧とはこの僧のことであり
普化尺八は虚無僧が吹く尺八であるとの説明がありました。
ラニーさんは日本から帰国後、アメリカ国内に広く尺八を普及させ、1980年には大師範と
なったプロの尺八演奏家です。多くのドキュメンタリー映画のサウンドトラックを手掛け、
アカデミー賞にもノミネーされたこともあるそうです。マンハッタン、ペンシルベニア、
ボストンなどに尺八道場の支部を持ち、ニューヨーク市立大学で尺八の講義を行っている
先生でもあります。
演奏会は北茨城市の野口雨情の生家で行われました。演奏前に挨拶をした野口雨情の孫の
野口不二子さんによると、ラニーさんは東日本大震災について大変心を痛め、少しでも被災者を
力づけられればと考え、日本滞在中に親交のあった日立市の尺八製作者と相談し、茨城県で
一番震災の被害が大きい北茨城市でコンサートを開催することになったそうです。
演目は野口雨情が作詞をした童謡の中で、七つの子、雨降りお月さん、青い目の人形と、
アメイジング・グレイス、尺八の曲目の雲井獅子、手向、鶴の巣籠でした。尺八について
全く知識はありませんが、 独特の音色と旋律は心を充分穏やかにさせてくれました。
ラニー如月セルデインさん