この時間の苗場だけ、轟音の雨が降り注いでいた。EXPLPSIONS IN THE SKY
3日目の日が暮れる中、WHITE STAGEで観た「EXPLPSIONS IN THE SKY」のライブが忘れられない。
静と動が混じりあう緻密な音が格好良すぎて、ため息がでるぐらい素晴らしいパフォーマンスだった。「EXPLPSIONS IN THE SKY」は1999年テキサスで結成された4人組のインストゥルメンタルロックバンドである。ポストロック界隈では重要なバンドとされ、ライブパフォーマンスに定評がある。海外フェス「Coachella 2012」のUstreamではじめてライブを観た私は、凄まじいギターの轟音とドラマチックなメロディーに感動し、フジロックに出演が決まった時はとても嬉しかった。そんな心待ちにしていた「EXPLPSIONS IN THE SKY」。3人のギター、ベース、ドラムの5人からの音が鳴った瞬間、会場の空気がピンと張り詰められた気がした。観客は1曲目の「Catastrophe And The Cure」から笑顔で観ているという訳ではなく目を閉じて音色を浴びるという感覚に近かった。印象に残ったのがラストの「The Only Moment We Were Alone」。美しく繊細なギターのアンサンブルからはじまり、日が暮れていくWHITE STAGEにとても心地よい時間が流れた。流れゆくメロディーの中で、もうすぐ終わるフジロックを振り返り、想いを馳せながらうっとりと聞いていると、突然ものすごい爆音というか波動を奏で出し観客からも大歓声があがった。後方の方で観ていた私もその爆音の衝動で前の方まで走ってしまったぐらいだ。ラストに10分の大作を持ってきたところがなんとも憎い。ひと時も気が抜けない。1曲目から最後の曲まで、1つのライブを通して感情が混ざり合うような複雑な1つのストーリーを観ているようなライブだった。しかし残念な事は、正直言って観客が多いとは言えなかった。GREEN STAGEで場所取りをしている場合ではないぞ!と言いたい気持ちにもなる。この轟音の音圧はyoutubeでは決して伝わらない。次来日する際は是非生で体感してほしい。
7月29日(日)18:20 WHITE STAGE
Explosions In The Sky "The Only Moment We Were Alone" Live from Bonnaroo 2011.
よかった曲:http://www.youtube.com/watch?v=U7GuGF8Yvac