エロゲはやっぱり中古が一番

源平繚乱絵巻GIKEI感想

PCもどうやら落ち着いたようだし、価格の方もそこそこになってきたので、思い切って源平繚乱絵巻GIKEI買っちゃいました。
5.8GB、ディスクが2枚なんですが、インストールは快適でした。常時5~6MB/秒くらいはあったかな。ディスク2に交換してくださいとのテロップが流れ、入れ替えてからだとたったの3~4分程度。
まいてつなんて1枚で30分以上かかりましたからね。画像処理の差だとは思いますが、大画面用に設定すれば重くなるのも当たり前。ましてや全編がE-moteならなおさらです。ところが今回のGIKEIはそのまいてつに負けないくらいリアルな戦闘シーンでした。体験版にもあったような五条大橋での弁慶と義経の決闘なんて物凄かったですよね。同様のものが本編にも当然あります。それがとても楽しみでした。
このシリーズはボリュームたっぷりで、大半が40時間以上なんですが、これはそれ以上かもしれません。当初、今回の攻略ヒロインは2人だけで、ストーリも一本道だとかの前情報があったため、その分減る可能性も高いと危惧していたのですが全くの杞憂でした。
これだけのボリュームなら文句はありません。それと一本道とはいえルートもちゃんとありましたよ。この辺りは後回しにするとして初回版にはサウンドトラックに加えて、ヒロイン画像入りの朱印帳がついていました。
こんな時節なのでお寺参りもなんですが、落ち着いたらゆっくりと回ってみるのもありかな。いろんな札所がありますが有名なところでは西国三十三所巡礼の旅。那智山の青岸渡寺から始まって最終の谷汲山華厳寺まで関西の各地に点在しています。中には泊りがけでないと行けないところもありますが、逆に京都市内のように清水寺から六波羅蜜寺を経由して革堂 行願寺まで数か所、歩いて数時間もかからずにまわれるところもあります。
今回の舞台となった鞍馬の鞍馬寺、西国札所とは関係ないですが、パワースポットとしても人気で、本編でもあったようにここから貴船神社までの約30分程度のハイキングコースは、秋の紅葉時には人、人、人でほとんど動きがとれないほど。夏は避暑地として最高なのですが、どうせなら青もみじの頃がいいですよ。あまり人出もなく春から初夏にかけてならゆっくりと楽しむことができるでしょう。ついでにいえば梅雨時なら苔寺(西芳寺)が有名ですが、「雨の南郷、月の石山」といわれるくらいにお隣の滋賀県も実は隠れた名所です。お時間があれば是非どうぞ。石山寺なんて紫式部が源氏物語の構想から執筆までしたと伝えられているくらいですからね。

ちょっと脱線しましたが、今回のGIKEIは期待通り素晴らしいものでした。
大きく分けて3つの章からなっています。



スタートを選ぶと、一つ目の源平合戦編のみがアクティブになっています。
京から東山道の鏡の里(滋賀・竜王町)で元服、さらには盗賊の三郎が郎党になり、食料探しの山でよいち(那須与一)と出会い、四天王の二人佐藤兄弟との邂逅、そしてついに奥州・平泉へ。この辺りまでは体験版で語られている通りですが、製品版ではここまでカットすることも可能です。

私は体験版をプレイしたのが随分前だったので、確認の意味を兼ねて最初からにしましたが、いろんなイベントがてんこ盛り、それに加えてやり取りが実に愉快で、飽きることはなかったですね。特に奥州の松平秀衡に何故平家を滅ぼしたいのかと問われたとき、源氏なんて関係ない、捕らわれた妹・楼子を助けるためと平然と答えます。そりゃアカンやろと思ったんですが、逆にそれが気に入られ、改めて匿われるだけでなく、そこで鍛えられて、文武を学ぶことになります。そして馬には全く乗れなかった義経がこの通り。

あの弁慶が泣き言をいうくらいで、指導していた泰衡曰く、馬サバキに関しては奥州でも5本の指にはいるくらいにまでなったとか。

史実では奥州へ逃げた義経が兵をあげるまでかなりの年月がかかるのですが、現代からタイムスリップした義経たちをその通りの年数にすれば既に20代半ば、これではエロゲの価値も下がる?かもしれないところでしたが、とてもうまい魔法が隠されていました。それは体験版で鬼一法眼がさり気なく漏らすのですが・・・もちろんお約束のお口チャック(笑)です。
因みに鬼一法眼は伝説上の人物で、室町初期に書かれた義経記に登場します。どうやらその義経記になぞって物語が進んでいくことになりそうです。
ただ源平といえばまず合戦が思い浮かぶかもしれませんが、義経記では義経の華々しい活躍というよりはむしろ不幸の英雄に仕立て上げるようなところがあります。「判官びいき」という言葉が定着するのも丁度この頃から。
1220年頃に成立したといわれる平家物語で語られた義経が民衆の間での噂となりやがて様々な伝承が加えられ、はっきりとした形になるのに150年以上も経って編纂されたものが義経記です。その分、民衆好みの武士としては欠陥とされる情にもろいなどの性格になっているのですが、肝心の義経の名を世に知らしめたあの三つの戦いにはほとんど触れられていません。

本編においても同様で、大半は日々の過ごし方や人間関係など、当時の武士の生きざまを中心に幅広く生活習慣にまで及んでいます。多少説明がくど過ぎるきらいが無きにしも非ずですが、なかなかに興味深く、主人公からの目線だけではなく、平家側からの楼子とのやり取りを取り入れたり、京の動きや史実を交えるなど、世の動きと相まったメリハリの利いた展開で、決して中弛みすることはありません。
そしていよいよ義経を一躍有名にした義仲追討及び三つの戦、一之谷、屋島、壇浦の戦いへと紡がれていきます。
まずは一之谷の戦いでの義経がとった手段がこれ。

そして屋島の戦いでは、

構える那須与一。



いよいよ壇ノ浦において決着が・・・


これは誰もが知っているあまりにも有名な結果だけ。でも本編は違います。
ハラハラドキドキ、息も持つかせぬ展開にあるのは圧倒的な絶望感のみ。それを義経がいかにくりぬけていくのか、この一連の流れだけでもGIKEIの素晴らしさがわかるでしょう。


ここから先はあからさまなネタバレになるので、これ以上はお口チャック!
もちろん有名なあの場面もちゃんと語られますよ。
その一シーンがこれ、


そしてついに・・・
ここで終わって通常のスタート画面へとバックしてしまいます。

???

攻略できたのは御桶代 紫都香(ミヒシロ シズカ)だけ。
恐る恐るスタート画面をクリックすると「北行伝説」編と楼子の白拍子の画像が映し出され、第二編が解放されていました。

あとはゆっくりお楽しみください。
まさかインレがこんな仕掛けを用意しているとは想像もできませんでした。
そして妹・楼子の攻略が済むと・・・
壮大なスペクタクルが展開されることになります。

個人的には源氏で一番好きなのが鎮西八郎為朝です。高校生の頃、時代小説で初めて読んだせいもあるのですが、2メートルを超える大男だけでなく5人張りの強弓で怪物並みの豪傑として有名です。ですが体だけではないんですよ。実は頭も・・・やっぱりネタバレになりそう。
残念ながらここでは語ることはできません。その理由も含めて是非本編でお確かめください。



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