万能細胞が体のさまざまな細胞に変わる能力を獲得し維持する上で、DNAが収納されている細胞核に物質を運ぶたんぱく質「輸送受容体」も予想以上に重要な役割を果たしていることが分かった。
大阪大の米田悦啓名誉教授(医薬基盤研究所理事長)や日本大の金子寛生教授らがマウスの胚性幹細胞(ES細胞)で発見し、米科学誌デベロップメンタル・セル電子版に30日発表した。
皮膚細胞などに遺伝子を導入し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作って再生医療に応用する際も、この輸送受容体を増やすなどの工夫をすれば、作製効率を高められる可能性があるという。
この輸送受容体「インポーティンアルファ2」はこれまで、iPS細胞作製に必要な遺伝子の一つ「Oct3/4」から作られたたんぱく質と細胞質で結合し、細胞核の中に運び込む役割が知られていた。
研究チームは今回、この輸送受容体が万能細胞の性質を失わせるたんぱく質と結合した場合は、細胞核に入るのをブロックする役割も果たしていることを発見した。時事ドットコム.,2013/07/30
大阪大の米田悦啓名誉教授(医薬基盤研究所理事長)や日本大の金子寛生教授らがマウスの胚性幹細胞(ES細胞)で発見し、米科学誌デベロップメンタル・セル電子版に30日発表した。
皮膚細胞などに遺伝子を導入し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作って再生医療に応用する際も、この輸送受容体を増やすなどの工夫をすれば、作製効率を高められる可能性があるという。
この輸送受容体「インポーティンアルファ2」はこれまで、iPS細胞作製に必要な遺伝子の一つ「Oct3/4」から作られたたんぱく質と細胞質で結合し、細胞核の中に運び込む役割が知られていた。
研究チームは今回、この輸送受容体が万能細胞の性質を失わせるたんぱく質と結合した場合は、細胞核に入るのをブロックする役割も果たしていることを発見した。時事ドットコム.,2013/07/30