彼女(妻)のどこが好きだったんだろう
ふと立ち止まって考えた時、なにも答えを持ち合わせていない
同じ趣味を持っている訳ではない
話があうという訳でもない
なんなら僕の性格は彼女には受け入れられていない
「あなたはいつも面白おかしく人のことを馬鹿にしてそういう腹黒い人だもんね」
喧嘩したときはいつも罵倒される
でも、それは表面しかみていない
照れ隠しの裏側に彼女は気づいていない
そういえば思い出したことがある
付き合い初めの頃、一緒に新幹線で京都に日帰り旅行に行ったことがある
とはいえ、京都ではお互いがお互いの友達と合流する別行動
往復の新幹線が一緒という、なんだかよくわからない日帰り旅行
行きも帰りも「ぷらっとこだま」で指定席を買っていたから指定の時間の新幹線に乗らなければならない
彼女は時間にルーズだ
京都駅で待ち合わせていた時間になっても彼女は戻ってこない
ガラケーの時代、メールでやり取りはできているものの、夕方の渋滞に巻き込まれてバスがなかなか着かないらしい
「切符が勿体無いから先に帰ってて」
とは連絡がきていたものの、流石に1人で帰れるわけもない、
指定の新幹線をやり過ごして駅で待っていた
「ぷらっとこだま」は払い戻しや変更は一切効かない
新幹線に乗れなかったことで、2人合わせて2万円くらい無駄にした
待ち合わせ時間から30分くらい遅れて彼女と友達がやってきた
「ごめんね」と謝る彼女が泣いていたことを覚えている
遅れてしまった後ろめたさと
切符を無駄にした後悔
待っていてくれたことへの驚きだったのだろう
結婚することになるのはもう少し先の話だが、
どうやら僕は無駄になった新幹線の切符代1万円と引き換えに生涯の伴侶を手に入れた
と、思っていた時期もあったが
それは有限のものだったのかもしれない
本当に小説みたい。スラスラ読めちゃうし、つい気になってしまう!(スミマセン)
思ったことを綴るのがとてもお上手ですね♪
一つ一つ情景が思い浮かび、とても読みやすいです。
ご自身の無理ないペースで、またアップ待ってますね!
つらつらと書いていると忘れていた記憶がどんどん繋がっていきます
お楽しみいただける内容になるかどうかはわかりませんがノンフィクションで書いていきます。