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さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

芋煮会

2008-11-15 18:15:47 | 倫勝寺の日々

山形県民は秋になると、突然アウトドアクッキングが好きになる。

などということはありません。
しかし、秋になると大多数の山形県民は川原に繰り出し、芋煮会を行います。

川原の石で炉を組み、薪で火をたいて大鍋をかけ、里芋、牛肉、きのこ、ねぎ、コンニャクなどの入った醤油味の具沢山の鍋を作ります。
澄み切った青空のもと、芋煮を食べながら酒を酌み交わし、家族・親戚・職場・同窓の親睦を深めるわけです。

     

何せ学校行事で芋煮会があるほどですから、山形県人がいかに芋煮会に入れ込んでいるかがおわかりいただけると思います。

私が小学生(河北町立西里小学校)の頃は、リヤカーに材料の里芋や牛肉、ねぎ、さらに鍋や薪、稲杭でつくった三脚、茣蓙までのせて近く(4キロくらいかな)の寒河江川まで学校みんなで芋煮会に行きました。

水道に近い場所を確保するため、最後の500メートルくらいはまるでF1レースのようにリヤカーをぶっ飛ばして川原を目指しました。
低学年の子はついてこれなくて、泣きべそかいてましたね。
うーん、楽しかったなあ(^-^)・・のんびりした時代でした。

     

毎年秋に山形市内を流れる馬見が崎川の川原で行われる、「日本一の芋煮会」というイベントのニュースをご覧になったことのある方も多いと思います。
超巨大な鍋(たしか直径5メートル位 ※6メートルだそうです・11/16記)をショベルカーでかき回す絵柄が結構衝撃的なイベントです。
そんな凄まじいことまで行われるほど、芋煮会は山形県人にとって馴染み深い秋の恒例行事なのです。

そんなわけで旧山形県民である私は、住職になった直後から秋になると芋煮会を行ってきました。
チャリティーがらみの芋煮会だったり、精進料理教室の生徒さんとの親睦会の芋煮会だったり・・。
しかし白状すれば、本当のところは「秋=芋煮会」と子供のころから刷り込まれてきている、その私の血が騒いだだけだったのです。

     

昨年、一昨年は喪に服す期間でしたので行いませんでしたが、11月14日の澄み切った青空の下、草友会(霊園内の草花の手入れや、掃除を担当してくれているグループ)の方がたの慰労の意味も含め、2年ぶりに芋煮会を行ないました(もちろん芋煮の血が騒いだことに変わりはありませんが・・)。

今回のさんぜ通信は、山形県内陸地方の私の実家の芋煮の作り方をご紹介いたします。

なぜ内陸地方の私の実家?かというと、県内でも地域によって少しずつ作り方が違うのです。また、材料も微妙に違います。
ちなみに内陸は牛肉でしょうゆ味ですが、庄内地方はたしか、豚肉でしょうゆ味。隣県宮城の仙台付近は、豚肉で味噌味(さすが仙台味噌)。おおまかですがこんな風に違いがあるのです。

さて、作り方です。
1. 大鍋に醤油、酒、砂糖を適量いれて火にかけ、煮立ったら牛肉の切り落としを好きなだけ入れます。
2. お肉に火が通ったらいったん取り出し、鍋に水をいれます。次いで皮を剥いて適当な大きさに切った里芋をいれ、煮込んでいきます。
3. 八分どおり里芋に火が通ったら、シメジ、舞茸などのキノコ類、叩いてちぎったコンニャク(山形では白こんにゃく)を入れてさらに煮込みます。
4. お肉を鍋に戻して醤油、塩で味を調え、仕上げに少し大ぶりに切った木綿豆腐、斜め切りのねぎを投入し、火が通れば出来上がり。

     以上。

          簡単です。

基本的にアウトドアクッキングですから、衛生面を除いては、見た目などあまり気にしなくてよろしい。ただ、ゴミを出さないようマイ箸、マイお椀を使うなど環境に配慮して楽しむこと(今回は発泡スチロールのカップを使いましたが)、そして、火の始末。これは大事です。

そして、お酒は飲みすぎないこと・・・人生、失敗から学ぶことは沢山あります・・(-_-;)・・・

今回は本当に天気もよく、また飛び入り参加の方もいて、終始なごやかな雰囲気の中で芋煮会をおこなう事が出来ました。

     

来年の秋に、また芋煮会を行います。
見かけたら是非ご参加ください。合掌の郷・山形芋煮研究会はあなたの参加をお待ちしております。

ちなみに、鍋の最後にはうどんを入れて少し煮込んだあと、カレールーをいれて「カレーうどん芋煮風」でしめをするのが山形での流行りなのだそうです。これも美味しそうですね。

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今日のおまけ

草友会の佐藤さんの丹精した菊が、鳳倫閣の前を賑やかに飾ってくれています。
掲載しきれないほど沢山の素晴らしい菊が展示してありますので、お出での際には是非その香りとともに美しさをご堪能ください。

    

    

    

垣根の花が少しずつ咲き始めました。
秋も終わりに近づいてきた証拠です。

お地蔵さまのまえのヤマボウシも真っ赤になっています。

    

  

次は前回も掲載した吾妻渓谷、川原湯温泉の黄葉樹林。

      

そしてメルシャン美術館の蔦紅葉。

      

今日はここまで。
 



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