一向宗側の軍師の正体は正信(松山ケンイチ)だった。家康(松本潤)は身近な家臣さえ信じられなくなり、城の居室に引きこもる。そんな家康を、忠吉(イッセー尾形)が訪ねてくる。家康は忠吉から、家臣を信じきるか、謀反の疑いがあれば切り捨てるか、道は二つに一つだと言われ、決意を固める。そして一向宗との激戦の中、優勢に立った家康。ついに正信と対峙(たいじ)すると、目に涙を浮かべながら苦渋の決断をする。
やられました。とにかく本田正信に。松山ケンイチの素晴らしさを再認識。弁明しない理由を問われると、正信は「過ちを犯したのは、殿だから。殿は、阿弥陀仏にすがる者たちの心をご存じない」「仏にすがるのは、現世が苦しからじゃ。生きているのがつらいからじゃ。殿が、おまえが、民を楽にしてやれるのなら、誰も仏にすがらずに済むんじゃ」「この大たわけが!悔いなければならぬのは、殿でござる」死を覚悟しで家康に物言いをつける見事な脚本、演技、演出。忠吉に諭され家臣を信じ、一向一揆を収めた家康、正信に謀反の罪を問い、死罪にすると思いましたが,「本多正信、この三河から追放とする。二度と戻ってくること相ならぬ」これぞ家康かな、罪を憎んで、人を憎まず。初めてヘタレな松潤=家康が輝いた回かも。もちろん今回のMVPは、正信ですけど。
☆☆☆3/4