「ライオンの隠れ家」最終回見ました。
市役所に勤務する兄洸人と自閉症スペクトラムの弟美路人の毎日変わらぬ日常に訪れるライオンと呼ばれる子供との家族ドラマかなと見る前は予想してました。まるで時を止めたように感情を殺した演技をする洸人演じる柳楽優弥さんは,14歳の時に主演男優賞を獲得した「誰も知らない」の演技に勝るとも劣らない演技だし,自閉症スペクトラムの弟を演じる坂東龍太さんにも「ギルバートグレイプ」のレオ様を思い出す演技。愁人を演じる佐藤大空くんがうちの次男の5歳6歳の時を思わせ,小憎らしいくらいの演技。
家族を捨てて家を出た姉愛生が結婚し,DV夫から逃げるためにライオン=愁人を弟2人に預け、彼らの家を隠れ家とする社会派サスペンスミステリー仕立てのドラマなんだなと毎週楽しみに見続けていました。しかし,愁人だけでなく,兄に依存して自分の心の隠れ家に住んでいた美路人が絵の才能を開花により,自立へ進む展開,自閉症スペクトラムの弟のため,自分がやりたかったことを諦めてしまい、夢を封印した隠れ家にいた洸人が再び夢へ向かう,3人のライオンたちが隠れ家から出て,うみねこのように羽ばたく話でした。姉愛生が,若い洸人に「あとはよろしく」と家を出た伏線が、役目を果たし,夢に向かう洸人が愛生に「あとはよろしく」に拍手。
3人とも隠れ家から出て,旅立つ素晴らしいドラマに仕上がっていました。Vaundy の主題歌「風神」の歌詞に込められた意味を感じ勇気をもらいました。ありがとう。
☆☆☆☆1/2