徳富蘆花さんの家の近くに住んでいるので蘆花さんに興味があった。
蘆花さんの随筆「みみずのたはごと」は都心から引っ越ししてこの粕谷村に落ち着き「美的百姓」と称して農作業をしながら晴耕雨読の日々を綴ったものであるが、近所の風景描写が住んでいるので興味深い。
また当時の物乞いや不倫なども面白おかしく書かれていて楽しく読ませてもらっている。
岩波文庫上下二巻だが、古本屋で上巻見つけて買い求めた。
ある日ふらっとやってきた関という翁の話は面白い。
渡り鳥のように秋になると北海道からやって来て一冬東京に住むようだ。
なんと当時80代の翁で何度か遊びに来るうちに是非北海道に遊びに来いと強く勧められて蘆花さんは家族3人で北海道は陸別に遊びに出かけた。
やっと汽車が通った翌日に陸別に着いてからの描写を読んで北海道が懐かしく思えた。
昭和30年代はまだ原生林が残っていて蘆花さんの頃のようには原生林だらけではなかったが、幽かな残り香のような雰囲気は体験してきた。
もうすっかり風景は変わってしまった北海道だが、当時は(明治時代)はまだまだ外国という認識が一般的だと思う。
下巻をなんとか古本で手に入れて読んだ。
やはり名随筆だ。
近所にある粕谷図書館は当然蘆花さんの本がほとんど所蔵。
夜中に放映していた「ミューズの微笑み」という番組も面白い。
昨日は写真家 植田正治さんの紹介。
写真を見てとても詩心のある写真に感銘を受けた。
写真は興味があまりなかったが、こうしてみると写真もいいものだなと思えた。
植田さんの作品の構図はステキだ。
http://www.houki-town.jp/ueda/
この番組を偶然観た。
前回は北海道の十勝にある中札内美術村だ。
原始林の中を通っていく美術館だ。
とてもステキなのでお立ち寄りあれ。
http://www.rokkatei.co.jp/facilities/index.html
4月まで休館のようだ。
次回は何と白洲正子の武相荘が紹介される。
以前麻生区に住んでいた時に歩いて行けるところだったが、一度も入ったことがない。
そもそもその近くに神蔵さんという豪族がいて今も城のような家に住んでいる。
昭和40年代までは「お灸点」と呼ばれる場所で、近隣からお灸を受けに来た場所だ。
今では資料館となっている。
ちょっと前までは香具山美術館と称していた。
今は香山園美術館となる。
近所に三輪、奈良北という地名があるのできっとならに縁の地があると思い地名研究所の方に伺ったら「それはデマだ」と言われた。
白洲正子がいい加減なことを・・・という話もありガッカリした覚えがある。
三輪という意味を教えていただき、香具山にしたのはそこのオヤジの洒落だと言われました(;・∀・)
お灸の道具も陳列しているという話を聞きました。
何度か連絡を入れましたが、繋がらず、とうとう見学をあきらめてしまいました。