元奨励会三段で将棋YouTuberという有名な折田さんのプロ編入試験、
どうやら1勝1敗で迎えた第3局は勝勢だ。
将棋界では名人戦をはじめ、毎年同じ棋戦をやるので
そのサイクルにないイレギュラーな勝負は盛り上がる。
特に人生を賭けた大きな勝負や挑戦だと尚更で
久しぶりの棋士編入試験はその最たるものだろう。
編入試験の初回となった瀬川先生の時はまだ特例的で
すでに将棋界全体がプロ入りを認めていたというムードがあり
編入試験の対局者の人選も話題性なども加味したものだった。
現在では制度化されて試験官も棋士番号の大きい順番から自動的に決まる、すなわち、直近で三段リーグを突破した精鋭5人と当たることになり、より試験の意味合いが濃くなった。
どうやら1勝1敗で迎えた第3局は勝勢だ。
将棋界では名人戦をはじめ、毎年同じ棋戦をやるので
そのサイクルにないイレギュラーな勝負は盛り上がる。
特に人生を賭けた大きな勝負や挑戦だと尚更で
久しぶりの棋士編入試験はその最たるものだろう。
編入試験の初回となった瀬川先生の時はまだ特例的で
すでに将棋界全体がプロ入りを認めていたというムードがあり
編入試験の対局者の人選も話題性なども加味したものだった。
現在では制度化されて試験官も棋士番号の大きい順番から自動的に決まる、すなわち、直近で三段リーグを突破した精鋭5人と当たることになり、より試験の意味合いが濃くなった。
とはいえ、試験官サイドの若手棋士は気持ちの面でやや難しかもしれないと第一局を見て思った。この第三局もそうだったかもしれない。勝てば将棋ファンから「空気を読めない」と思われそうだ。
「相手にとって重要な一局こそ全力で勝つべき」という米長哲学はあるが、このケースはまだプロ同士でもないため、試験官側のメンタルがなかなか難しいのでは?と思ったりもする。
逆に現実的かはともかく、例えば順位戦に組み込むとかして、棋士側も絶対に勝たないといけない勝負にした方が勝負師の試験としてより良いではないかとも思った。
ただ、その懸念は二戦目の出口若武四段が見事に勝ったことで
払拭されて、この勝利でこの試験の重みがまた増したと思う。
第四戦、絶好調の本田五段戦が特に楽しみだ。
折田さんは小学校6年から将棋を覚えたようだ。
プロになるには最も遅い時期といっても過言ではない。
それで奨励会三段まで行くことがすごいので才能に溢れた方なのだろう。
そうした開始時期のハンデも救済して、将棋ファンに楽しみを与えてくれるこの編入制度は良い制度だと思う。ちなみに千里の棋譜にご登場される高橋道雄九段も小学5年で初めて将棋を覚えたそうだ。それで23歳で王位を獲得したのだから規格外と言えるし、もっと早く覚えていたらどうなったのか想像がつかない。
ところで編入規定はプロ相手の良いところ取りの10勝5敗で挑戦権獲得して、若手プロとの5番で3勝2敗以上であればいい。合計は13勝7敗がプロ編入ラインとなる。
昔の奨励会の四段への昇段規定は良いところどりで13勝4敗、
今の三段リーグの昇段者の成績平均は14勝4敗くらいなので
それに比べるとやや楽な気もする。
ただ、編入がフリークラスなのと、そもそもプロと15局も対局すること自体がアマ棋戦で優勝などバランスが取れているのかもしれない。
この辺は奨励会三段の方々がどう感じておられるのかは興味があるところだ。
ただし、折田さんは10勝2敗での権利獲得なのでこれはもうアマの領域を明らかに超えて文句なしの成績だろう。
他では最近里見女流四冠があと1勝で挑戦権獲得まで来ていた。もし編入試験となれば大きな話題になったはずだが、ベテランの伊藤博文七段が必勝の意気込みで臨み、見事に里見女流四冠の挑戦権を阻止したという一局に感銘を受けた。
最近新聞の観戦記で読んだのだが、米長哲学が依然として将棋界に浸透しており勝負に純粋な世界だと思う。相撲界とはこの点は大きく違っており、将棋界の魅力の一つだろう。この辺は千里の棋譜の新章で特に書いたので興味がある方はぜひご覧いただけたらうれしい。
「相手にとって重要な一局こそ全力で勝つべき」という米長哲学はあるが、このケースはまだプロ同士でもないため、試験官側のメンタルがなかなか難しいのでは?と思ったりもする。
逆に現実的かはともかく、例えば順位戦に組み込むとかして、棋士側も絶対に勝たないといけない勝負にした方が勝負師の試験としてより良いではないかとも思った。
ただ、その懸念は二戦目の出口若武四段が見事に勝ったことで
払拭されて、この勝利でこの試験の重みがまた増したと思う。
第四戦、絶好調の本田五段戦が特に楽しみだ。
折田さんは小学校6年から将棋を覚えたようだ。
プロになるには最も遅い時期といっても過言ではない。
それで奨励会三段まで行くことがすごいので才能に溢れた方なのだろう。
そうした開始時期のハンデも救済して、将棋ファンに楽しみを与えてくれるこの編入制度は良い制度だと思う。ちなみに千里の棋譜にご登場される高橋道雄九段も小学5年で初めて将棋を覚えたそうだ。それで23歳で王位を獲得したのだから規格外と言えるし、もっと早く覚えていたらどうなったのか想像がつかない。
ところで編入規定はプロ相手の良いところ取りの10勝5敗で挑戦権獲得して、若手プロとの5番で3勝2敗以上であればいい。合計は13勝7敗がプロ編入ラインとなる。
昔の奨励会の四段への昇段規定は良いところどりで13勝4敗、
今の三段リーグの昇段者の成績平均は14勝4敗くらいなので
それに比べるとやや楽な気もする。
ただ、編入がフリークラスなのと、そもそもプロと15局も対局すること自体がアマ棋戦で優勝などバランスが取れているのかもしれない。
この辺は奨励会三段の方々がどう感じておられるのかは興味があるところだ。
ただし、折田さんは10勝2敗での権利獲得なのでこれはもうアマの領域を明らかに超えて文句なしの成績だろう。
他では最近里見女流四冠があと1勝で挑戦権獲得まで来ていた。もし編入試験となれば大きな話題になったはずだが、ベテランの伊藤博文七段が必勝の意気込みで臨み、見事に里見女流四冠の挑戦権を阻止したという一局に感銘を受けた。
最近新聞の観戦記で読んだのだが、米長哲学が依然として将棋界に浸透しており勝負に純粋な世界だと思う。相撲界とはこの点は大きく違っており、将棋界の魅力の一つだろう。この辺は千里の棋譜の新章で特に書いたので興味がある方はぜひご覧いただけたらうれしい。