毎日15分ずつというのがちょうど良い長さで、ファンが多いのも実感できました。
今年の「梅ちゃん先生」は特に人気が高く視聴率が良いようです。
一方で例えばヤフーのテレビ番組のレビュー欄を見ると、
さすがに偏りすぎと思うくらい1点の評価が並んでおり、
逆に昨年の「カーネーション」は高評価でした。
基本的に作品の悪い評価は書かないことにしているので、
ここでも書きませんが、少なくとも「カーネーション」の方が質が高いという
評価がされているようです。しかし、人気は「梅ちゃん先生」、つまり、
作品の評価と人気が一致していないという状況になっています。
これはドラマに限らず、今のエンターテイメント全般にその傾向がありますが
良いことではないと感じています。
つまり、制作側が質の高いものを作っても、視聴率などのビジネス的観点では成果が上がらず、
一方で質が高くなくても、一般に広く浅く受け入れられるのならば、成功してしまう。
これが続くことで制作側は質の高いものを作るよりも、質が低くてもよいので
一般ウケするものを作らざるをえなくなります。
エンターテイメントはビジネスなので、テレビなら視聴率、映画やゲーム、小説等では
売上がなければ成功とは言えず、制作会社を始め、関わる全ての人々の死活問題なので
止むなく売れ線を狙うといった例は幾らでもあるでしょう。
しかし、死活問題だからといって、その場しのぎの制作を続けていると、
結果的に業界全体が見放されてしまうことになります。
今はむしろ既にその結果が出ている印象であり、テレビもゲームも危うい状態で、
この悪循環を断ち切る必要があるでしょう。
そのためには制作側はもちろん受け手側も質の底上げに協力する気概で向かいたいところです。
もう一つ気になるのは、こうしたビジネス偏重が「やむなく」ならばまだ良いのですが、
近年の風潮では、むしろ、そうした質を伴わないビジネス偏重の制作が堂々と行われ、
礼賛の対象にすらなりうることです。このことはまた別途書こうと思います。
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