黄色い帽子を拾えなかった・・・

国道２４６号線を沼津から御殿場に向かっていると、前方路上になにやら黄色い物体が・・・

前を走る車がその物体をよけていく。

前車に続いて私の車もその物体に近づく。

いったいあれは？

近くでよお～く見ると、どうやら小学校の学童がかぶる黄色い帽子みたい。

道路わきのガードロープの外側の歩道では、国道上の帽子を心配そうに見つめる小学生が数名。

どうやらかぶっていた帽子があやまって車道に飛んでいってしまったらしい。

車道は昼夜ひっきりなしに混雑する国道、ちょうどこのときも長い車列がつながって走っている状態で

とても車道に出て帽子を拾うことなんて不可能。

すると、ちょうど帽子が落ちている少し先の交差点の信号機が赤になり、前車に続いて後続車も停車。

当然私の車も停車。

すると信号で停車した一番前のワンボックスの助手席から中年の男性が、おもむろに降りて後ろに

小走りに戻ってきた。

信号待ちの後続の私たちの脇を会釈しながら通り過ぎ、落ちていたその「帽子」を拾い上げ

道路脇の歩道で心配そうに見ていた小学生にすっとさりげなく渡した。

小学児童たちのうれしそうな顔と「ありがとうございましたぁ」という大きな声が確認できた。

そして前方の信号が青になり、帽子を拾ってくれた方の車は何事もなかったかのように走り出した。

一瞬の出来事、当たり前のような行為、でもこんなさわやかな気持ち久しぶり。

でもとっさに行動を起こせなかった自分がはがゆい。

あの帽子に近かったのは自分のほうなのに、どうして・・・・




画像は「黄色い帽子」とはまったく関係ありません。
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