〔観戦記〕屋宜恐るべし：日本選手権決勝戦＠京セラD(11/13)

　日本選手権もあっというまに決勝戦。今年もいろいろ忙しかったのですが、何とか観戦の機会を作ることができました。
　今回はJR東日本とJX-ENEOSの対戦。都市対抗と同じ顔合わせです。



　スタメン。JX-ENEOSの先発は何と屋宜！ご存知の方も多いと思いますが、先のドラフトでファイターズが6位指名したあの屋宜です。大会での登板機会があまりなかったのが、なんと決勝戦で先発ですよ。



　当方はSuicaのペンギンが来るのに期待して一塁側のJR東日本応援席に入ったのですが、今回は残念ながら出場せず。



　一方のJX-ENEOSの応援も、音楽は録音の模様。都市対抗と日本選手権の格差を思い知らされました。



　そのJX-ENEOSの先発屋宜、初回「は」三者凡退で終えます。



　JR東日本の先発は新人の吉田。しかし、こちらは初回いきなりつかまります。



　先頭打者にヒットを許し、その後2死から2塁打で2,3塁のピンチを招くと、5番池辺のタイムリーで1点を奪われます。
　結局この回は1点でなんとか切り抜け、味方の反撃に期待することになりましたが、さぁここからが屋宜の大劇場です。JR東日本野球部の公式にも試合経過が出ていますが、

2回表：先頭打者に2塁打から2死3塁のピンチも得点なし
3回表：三者連続三振
4回表：2死からヒットと四球で1,2塁も得点なし
5回表：先頭打者ヒットから犠打、2死から四球も得点なし
6回表：2死から四球、JR東日本代打起用も得点なし

　グーリン並とは言わないまでも、走者を出しながら最後は抑えるスタイル。攻撃するJR東日本もそうでしょうが、JX-ENEOS側もフラストレーションがたまってそうです。もう慣れてるかも知れませんが。



　攻めても攻めきれなければ流れは相手に向かいます。6回裏には井領にソロホームラン、大事な「次の1点」がJX-ENEOS側に入ります。



　さらには池辺の内野安打から宮澤が2ラン。



　JR東日本は吉田に代えて戸田を投入。なんとか回を終えますが、これで4点差、完全にJX-ENEOSのペースです。
　ところが、ここまで自作自演を続けた屋宜が7回表、ついに燻りはじめます。先頭打者を死球で出してから2死まではとったものの、ライト前ヒットと盗塁で2,3塁、今度こそピンチです。



　この場面で屋宜はなんと暴投。JR東日本がようやく1点をもぎ取ります。屋宜はさらに四球を与える始末、劇場は嫌が応にも燃え上がります。



　さすがに大久保監督のツッコミが入り、屋宜は降板。2番手には沼尾が上がります。これで勢いを削がれたJR東日本は追加点を奪えず、この回は1点止まりとなってしまいました。
　こうなると再び流れはJX-ENEOSに。8回裏には池辺のタイムリーで5点目を奪い、完全にダメを押します。そして9回表も打者2人を連続の空振り三振に切り捨て、あと1人に。



　そして最後の打者佐藤も空振り三振でゲームセット！21年（20大会）ぶり2度目の優勝です！



　JX-ENEOSは都市対抗との二冠達成。



　試合結果。JR東日本は都市対抗の雪辱を晴らすべく決勝に臨みましたが、結果は再び敗れることになってしまいました。



　試合後の表彰式。



　優勝記念の盾が大久保監督に授与されます。



　続いて優勝旗が手渡されました。



　表彰式後の記念撮影。これで今季の社会人野球も終了です。

　で、ちなみになんですが、



　試合終了直後のインタビューには屋宜が呼ばれました。
　それは良かったのですが、屋宜はあろうことか日本選手権を都市対抗と言い間違えてインタビュアーに訂正されるという大失態。
　これが他人事なら笑って済む話ですが、選手が選手だけに、さすがに顔が引きつってしまいました。

　来年からあれをずっと見るのか……

　どうやら、ファイターズは増井と久と糸井を足して凝縮した選手を獲ってしまったようです。