当ブログはあくまでも野球ネタブログですが、どうしてもこの話題は取り上げたかったので、今回はあえてサッカーネタをお送りしたいと思います。
先週の土曜日JリーグJ1の浦和レッドダイヤモンズが初優勝を果たしました。浦和がリーグ戦で優勝するのは初めてのことです。
私自身はサッカーにはまるで詳しくないのですが、Jリーグができた時私は高校生で、同級生の中でサッカー人気が高かったこともあり、話題についていくためにも当時テレビ中継は見るようにしていました。
そのせいか、今でも中継があれば観戦することは結構あります。特にどのチームを応援するということもないのですが、それでも気になるチームというのはあり、中でも浦和レッズは発足当初から注目しているチームです。
ご存知の方も多いと思いますが、昔のレッズはどうしようもないチームでした。Jリーグのスタート当初はダントツの最下位が続き、そこから脱出してチーム力が安定したと思った頃にJ2転落。しかし、そんな苦境続きでも見捨てなかった大勢のサポーターの応援に力を得て1年でJ1復帰、そしてついに悲願の優勝を果たしたのです。
今回の試合の様子はニュースで見ましたが、試合開始前にスタジアム一面を舞う特大の紙吹雪といい、優勝決定後の選手やサポーターの喜びの表情といい、レッズのサポーターでもサッカー通でもない私ですら、これまでのことが頭をよぎり、感慨にふけってしまったものです。
ただ、できれば福田選手が現役の頃に優勝していればという思いはどうしても持ってしまいます。「たられば」は禁物でしょうが、どん底のチームを支えた功労者に浦和で優勝の喜びを味わってほしかったというのも、私の正直な気持ちです。
さて、サッカーのリーグ戦では今回が初優勝となる浦和レッズですが、朝日新聞の記事にもある通り(日経の紙面にも同様の記事がありましたが、ウェブ化されていません)、経営的には以前からJリーグ屈指の優良クラブとなっています。
浦和の昨年の年間収入は42億8200万円にのぼり、中でも入場料収入は約16億円、グッズ収入は約9億円といずれもリーグ最高の実績となっています。
これは何といっても地元を中心とする多数のサポーターによる熱い支持あってのものでしょうが、これらのサポーターを強固な経営基盤にした経営側の努力というのも評価されるべきでしょう。その例としてはグッズのバラエティが挙げられます。
今日私が調べたところでは、浦和の公式サイトで購入可能なグッズは全部で173種類。同様にパ・リーグ球団について調べた結果と比較しますと、マリーンズの329種類、ホークスの209種類には及ばないものの、ファイターズの117種類、ブルーウェーブの67種類、ライオンズの63種類は上回っています。
(ただし、ライオンズの63種類のうち13種類は優勝記念グッズです。またバファローズはオンラインショップ閉鎖のため種類数は不明です)
種類の数のみでは十分な比較とは言えませんが、それでも浦和の商品開発への努力の一端を見て取ることは可能でしょう。
これらの努力の結果は親会社依存からの脱却という形でも実を結びつつあります。浦和も他のクラブの例に漏れず、親会社である三菱自動車工業からの赤字補填を受けており、先ほどの朝日の記事ではクラブ創設当初の補填額は年間10億円に上ったそうです。
ですが、補填額は昨年度では5700万円にまで縮小しており、さらに将来的は経営の多角化を進め、補填の返上も視野に入れているようです。今年三菱自工があれほどの大赤字を出しながら、レッズから撤退するという話がほとんど出なかった背景にも、このように経営の自立性が高いことがあるのかも知れません。
ここまで見てきますと、浦和は親会社に依存して巨額の赤字を垂れ流す体質が改まらないプロ野球の多くの球団の対極にあるという気さえしてきます。
もちろん、過度に浦和の経営を賛美するのは危険なことです。Jリーグの多くのクラブは浦和のように経営がうまくいっているわけではなく、中には経営破たんを経験したところや、現に経営危機にあるところもあります。また、横浜フリューゲルスの消滅をご記憶の方も多いでしょう。
さらに、Jリーグの選手はプロ野球選手ほど年俸が高くない点、またユニフォームで広告収入が得られる点も大きく異なります。
それらを踏まえた上で、それでも地域密着への努力を重ねることで自立に成功しつつある浦和レッズの経営戦略は、プロ野球界にとっても参考にすべき点が大いにあるように思います。特に、同じ埼玉で優勝はおろか日本一までも果たしながら、球団売却が囁かれる西武ライオンズを見ますと、その思いは一層強まるところです。
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先週の土曜日JリーグJ1の浦和レッドダイヤモンズが初優勝を果たしました。浦和がリーグ戦で優勝するのは初めてのことです。
私自身はサッカーにはまるで詳しくないのですが、Jリーグができた時私は高校生で、同級生の中でサッカー人気が高かったこともあり、話題についていくためにも当時テレビ中継は見るようにしていました。
そのせいか、今でも中継があれば観戦することは結構あります。特にどのチームを応援するということもないのですが、それでも気になるチームというのはあり、中でも浦和レッズは発足当初から注目しているチームです。
ご存知の方も多いと思いますが、昔のレッズはどうしようもないチームでした。Jリーグのスタート当初はダントツの最下位が続き、そこから脱出してチーム力が安定したと思った頃にJ2転落。しかし、そんな苦境続きでも見捨てなかった大勢のサポーターの応援に力を得て1年でJ1復帰、そしてついに悲願の優勝を果たしたのです。
今回の試合の様子はニュースで見ましたが、試合開始前にスタジアム一面を舞う特大の紙吹雪といい、優勝決定後の選手やサポーターの喜びの表情といい、レッズのサポーターでもサッカー通でもない私ですら、これまでのことが頭をよぎり、感慨にふけってしまったものです。
ただ、できれば福田選手が現役の頃に優勝していればという思いはどうしても持ってしまいます。「たられば」は禁物でしょうが、どん底のチームを支えた功労者に浦和で優勝の喜びを味わってほしかったというのも、私の正直な気持ちです。
さて、サッカーのリーグ戦では今回が初優勝となる浦和レッズですが、朝日新聞の記事にもある通り(日経の紙面にも同様の記事がありましたが、ウェブ化されていません)、経営的には以前からJリーグ屈指の優良クラブとなっています。
浦和の昨年の年間収入は42億8200万円にのぼり、中でも入場料収入は約16億円、グッズ収入は約9億円といずれもリーグ最高の実績となっています。
これは何といっても地元を中心とする多数のサポーターによる熱い支持あってのものでしょうが、これらのサポーターを強固な経営基盤にした経営側の努力というのも評価されるべきでしょう。その例としてはグッズのバラエティが挙げられます。
今日私が調べたところでは、浦和の公式サイトで購入可能なグッズは全部で173種類。同様にパ・リーグ球団について調べた結果と比較しますと、マリーンズの329種類、ホークスの209種類には及ばないものの、ファイターズの117種類、ブルーウェーブの67種類、ライオンズの63種類は上回っています。
(ただし、ライオンズの63種類のうち13種類は優勝記念グッズです。またバファローズはオンラインショップ閉鎖のため種類数は不明です)
種類の数のみでは十分な比較とは言えませんが、それでも浦和の商品開発への努力の一端を見て取ることは可能でしょう。
これらの努力の結果は親会社依存からの脱却という形でも実を結びつつあります。浦和も他のクラブの例に漏れず、親会社である三菱自動車工業からの赤字補填を受けており、先ほどの朝日の記事ではクラブ創設当初の補填額は年間10億円に上ったそうです。
ですが、補填額は昨年度では5700万円にまで縮小しており、さらに将来的は経営の多角化を進め、補填の返上も視野に入れているようです。今年三菱自工があれほどの大赤字を出しながら、レッズから撤退するという話がほとんど出なかった背景にも、このように経営の自立性が高いことがあるのかも知れません。
ここまで見てきますと、浦和は親会社に依存して巨額の赤字を垂れ流す体質が改まらないプロ野球の多くの球団の対極にあるという気さえしてきます。
もちろん、過度に浦和の経営を賛美するのは危険なことです。Jリーグの多くのクラブは浦和のように経営がうまくいっているわけではなく、中には経営破たんを経験したところや、現に経営危機にあるところもあります。また、横浜フリューゲルスの消滅をご記憶の方も多いでしょう。
さらに、Jリーグの選手はプロ野球選手ほど年俸が高くない点、またユニフォームで広告収入が得られる点も大きく異なります。
それらを踏まえた上で、それでも地域密着への努力を重ねることで自立に成功しつつある浦和レッズの経営戦略は、プロ野球界にとっても参考にすべき点が大いにあるように思います。特に、同じ埼玉で優勝はおろか日本一までも果たしながら、球団売却が囁かれる西武ライオンズを見ますと、その思いは一層強まるところです。
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>三菱自工があれほどの
そういえばトヨタや日産の首脳がそれぞれの所有チームに対してイヤミや注文をつけた、というようなニュースを耳にしたことがありますが、レッズはどうだったんでしょうね?
あと、チームがどんなに弱くてもスタジアムの観客が多かったところなどは阪神ファンに共通するものがあるような気がします。
>そういえばトヨタや日産の首脳がそれぞれの所有チームに対してイヤミや注文をつけた、というようなニュースを耳にしたことがありますが、レッズはどうだったんでしょうね?
この辺りはどうなのでしょうね。私もよく分からないのですが、創立当初はさすがにいろいろ言われたのではないかと思います。あの成績でしたから(笑)
私は阪神ファンよりレッズサポが怖いです。
彼らは、"サポーター"の名に恥じない戦闘集団ですから。
「勝たせる」事にかけては一番でしょう。
その結果が今年結実したということで。
ハムは東京でそういったことやらなかったからなぁ…
昨今の巨人離れの機を狙い、ある程度観客増える施策をせず、経費節減でファン離れ促進させたし。
いまさらなんですがね。
ただ素朴な疑問として、なぜ彼らがああも突出して戦闘的なのかとは思いますね。浦和という街に関西のような熱いイメージがないだけに、どうしても謎に感じるところです。
札幌移転前のファイターズについては分からない部分が多いのですが、本拠地が本拠地ということで、讀賣に遠慮せざるを得なかったのかも知れませんね。
確かに戦闘的なイメージがあるかもしれません。多少そうなのかもしれません。でも、戦闘的なだけのサポーターなら子供や女性に嫌われてしまいますが、レッズはちゃんと子供のサポーターもいます。
ただ確かに怖いかもしれません。それは色ではないかと考えました。"赤"って威圧感ありませんか?人数なら新潟の"オレンジ"の方が多いし、柏の"黄色"もTVでみると中々イケイケです。でも"オレンジ"や"黄色"より"赤"の方が強いイメージな気がします。
もし浦和のチームカラーがジュビロ磐田のようなさわやかな"水色"だったらそんなに怖くなかったかも?
長々失礼しました。
特に僕が興味を持っているのは、このクラブ、定期的にサポーターが直接フロントや監督の話を聞く機会があると言うことで、その会議録が公式ホームページでも見ることができるのですが、フロントの方々が将来どういうクラブにしていきたいのかという方針を話したり、監督がシーズンの戦い方を振り返って来期どのような戦い方をしたいのか、とかを直接生で聞けるわけです。
しかも数人ではありますが、最後には社長や監督に対してサポーターが直接質問や意見を言えたりできるそうで、とても「たかが選手が」とか「ファン無視」の業界ではまず考えられない機会だと思います。
プロ野球もまずこういうところから見直していくべきではないでしょうか。球界改革に関するシンポジウムとかはたびたびやってますけど、ファンがフロント陣に直接意見を聞けるわけではないし、フロント自体が参加していない非公式な会合なので当事者が球団の現状を説明することもできないため、推測に推測を重ねた上での実の無い結論に終始していると思います。
本当に大事なのは、ファンとフロントが互いの立場をきっちり話した上で議論を行うための場を設けることじゃないかと思います。そうしていくことで、ファンと球団との間にある種の絆が生まれ、ああいう感動的な光景が生まれるんじゃないかと思います。
「赤」という色が威圧感があるというのも、なるほどと思いました。確かに駒場スタジアムが真っ赤に染まったのは迫力がありますからね。
ただ、といってヴィッセルがチームカラーを赤に変えるのはどうかと思いますね。
ハムぞー所長もご自身のブログでおっしゃっていましたが、やはり目新しさに欠けるというのは否めないと思います。
これは面白い試みですね。サポーターやファン、あるいは現場、フロントが離れたところで互いを批判しあうよりは、直接議論を交わした方がより生産的だと私も思います。
それだけに、うっでぃさんの、
>本当に大事なのは、ファンとフロントが互いの立場をきっちり話した上で議論を行うための場を設けることじゃないかと思います。そうしていくことで、ファンと球団との間にある種の絆が生まれ、ああいう感動的な光景が生まれるんじゃないかと思います。
というご意見には大いに賛成したいと思います。もっとも、そのためには球団経営に対して真摯な経営者が今以上に増えなければならないのが難題ですが…
サッカーはレッズ、野球はライオンズが好きな自衛系と申します。
レッズサポータが怖いというお話ですが、FC東京のサポーターも負けず劣らずですし、他チームと比べてそれほど突出して熱狂的ではないと思います。
そういったイメージはおそらく浦和レッズのチームカラーからのイメージではないでしょうか。
浦和レッズは弱かろうが強かろうがほとんどチームカラーが変わらない非常に変なチームです。
カラーとしては、俊足、ドリブル、カウンター!!!
首脳陣もこの特色を大事にしているのが獲得する選手や監督の交代などで見ることができます。
特に今年のオフト→ブッフバルトの監督交代
野人岡野の復帰、サントス、トゥーリオの獲得などは浦和サポにとっては「フロントよくわかってる!!」という人事かと思います。
野球チームでいうと、大石、新井、ブライアント、オグリビーのいた時の近鉄に近い状態の超攻撃的チームですので、ゴールも多くファン熱狂→サポ怖い、となっているのではないかと。
(あのころの近鉄はライバルながら本当に魅力的なチームでした)
サポとフロントの対話もそうですが、フロントが「こういうチームにしたい!勝ち負けはある程度度外視!」という姿勢がうかがえるこそ、浦和はみていて楽しいのかもしれません。
さて、レッズには攻撃的なサッカーの系譜があるというお話ですが、言われてみれば確かにそうですね。
特に、俊足、ドリブル、といいますと、そのまま岡野やトゥーリオのイメージが重なるような気がします(笑)
そういうカラーのはっきりしたチームは、そのカラーが好きな人にとってはたまらないものだと思います。
その意味では、おっしゃる通りバファローズの「いてまえ打線」に共通するものがあるのかも知れませんね。