(前項から続く)
占いで人を採用する、というのは、今に始まったことではないのである。
記憶に新しいところでは、
2010年ワールドカップの際、フランスのドメネク監督は、
「占星術で選手を選考した」と公言した。
中国の週刊誌「新民週刊」がこの記事で言いたいのは、
「採用側は買い手市場で強気なため、
体型や酒の量を参考にするなど理不尽な基準を設ける企業が増える傾向にある」
ということだろう。
星座や血液型、干支、体型や酒の量、という事柄は「理不尽な基準」なのだろう。
確かに、ある程度本人の努力に左右される学歴と違って、
星座や血液型、えと、といったものは、本人に如何ともしがたいものである。
しかし、「てんびん座だから必ず採用される」ならともかく、
「てんびん座は仕事に真面目で友好的だから、優先採用」程度であれば、
どんな企業の人事担当者であっても、そのくらいの色眼鏡はかけているのではないか、と思うのだが。
たとえば、人事担当者が陥りやすいケースとして、
-
A大学出身者で、よい人物が社内or友人にいる → A大学出身者に対する評価が甘くなる(専門用語でハロー効果という)、
-
運動部出身であれば、健康でタフで協調性があるだろう、と考える、などなど。
これらにしたところで、A大学だから、運動部だから、必ず採用される、といったものではあるまい。
せいぜい、採用に有利、だったり、高評価である、といった程度だろう。
干支、というか生まれ年に関しては、なんとも言えない気持ちがある。
就職活動が厳しいか、どうかは、生まれ年(卒業年度)によるので、
大学生、高校生の就職活動の報道を見聞きするたびに、
「○年前だったら楽(厳しい)だったのにねえ」、と思うことがしばしばあるからである。
こういうのを、運がいい、悪い、というのだろうか。
ただひとついえることは、
今、運が悪いから、といって、10年後もずっと運が悪いままではない、
ということである。
てんびん座だから必ず採用されるわけでもないし、
てんびん座でなくても、採用される人はいるのである。
「捨てる神あれば、拾う神あり」ということわざもある。
いくつもの会社に落ち続けたとしても、どこにチャンスが転がっているか分からない。
決して諦めないで欲しい、と思う。
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