私の好きな映画音楽と映画。映画は好きでも音楽が伴っていない作品もあれば、内容はイマイチでも音楽が優れた映画も沢山ある。例えば西部劇の「ワーロック」(米1959年リチャード・ウィドマークとヘンリー・フォンダのダブル主演)は私の最も好きな映画の一つなのだが、特に音楽はない。なのでここでは、名曲を伴った自分の好きな映画を挙げてみた。
それぞれの映画の下に記したYoutubeのリンクをクリックして頂ければ曲をお聞き頂けるので是非!
パリの空の下セーヌは流れる
数多いフランス映画の中でもこれは映画、曲共に最高傑作である。しかもこの名曲、歌やメロディは知らない人がいないほどに有名なのに、フランス人でも映画自体を知っている人が意外と少ないのだ。映画のストーリーとしても実によく構成されているので、是非ともご覧頂きたい。
https://www.youtube.com/watch?v=07jwdr68pho
映画の中ではジャン・プルトニエが歌っている。歌詞の中に「ノートルダムの近くでは時として事件が起こる」という下りがあるが、まさに4年前にはそのノートルダム炎上という大事件が起こった。
アラビアのロレンス
この壮大なスケール。ロケだけでも想像を絶する。実在の英国の将校トマス・エドワード・ロレンスを描いた作品で、主人公のピーター・オトゥールが実際のロレンスにそっくりなのである。https://www.youtube.com/watch?v=CKaHR4veHec
実はこの映画、私の心の支えにもなった。これを見たのは二十歳ぐらいの時だったが、ロレンスがベドウィンを率いて砂漠の行軍中、一人脱落して見当たらなくなる。ロレンスが探しに戻ろうとすると、他のアラブ人達が止めようとする。「放っておけ、あれが奴の運命なんだ」と。するとロレンスが「運命なんてない」と言って探しに行く。この言葉、フランス語を勉強し始める前の私に大きく影響した。この言葉を信じて、ここまでいろいろと努力して来た。どれほど自分の支えになったかわからない。
最も実際のロレンスはこの場面でそんな恰好良いことを言ったわけではなく、嫌で嫌で仕方なかったものの、見捨てては周囲に示しがつかないので仕方なく助けに行ったそうだ(笑)。
実際のロレンスとロレンスに扮するピーター・オトゥール
華麗なるギャツビー
フィッツジェラルドの小説の映画化。美しい音楽と、ロバート・レッドフォードがとにかく恰好良い。彼は沢山の作品に出演しているが、この時のブラックスーツのレッドフォードほど格好良いのは他にない。ほぼ原作通りに映画化されている。2つ曲があるが、最初のが主題歌である。
https://www.youtube.com/watch?v=5ELbsdxrDTM
https://www.youtube.com/watch?v=63DLt5ZRI_s
後にリメイク版が発表されたが、ギャツビーはレッドフォード以外にあり得ない。
オーメン
オカルトブームの頂点の頃の作品だが、ほかの全てのオカルト映画と一線を画しているのは、主演がグレゴリーペックであることだ。こんな超大スターが普通はオカルト映画になど出たりはしない。最もオーメンはそこいらのオカルトとは違い、高尚な作品でキリスト教の知識の深い人以外にはちょっと理解しがたい内容になっている。意外と知られていないのがこのアカデミー作曲賞を受賞したピアノの曲である。
https://www.youtube.com/watch?v=86p_CJ649KM
オーメンというとオープニングのいかつい曲ばかりが知られているが、アカデミー作曲賞を取ったほどのこの美しい曲を是非知って頂きたい。グレゴリー・ペックは「ローマの休日」の頃は美男子という印象が強かったが、年齢を重ねるにつれて渋みが増し、「オーメン」での存在感はひときわ目立っている。
ロミオとジュリエット
本当は同率首位ぐらいに挙げたい作品で、私の最も好きな映画の一つでもある。この映画も衣装だけでも相当な撮影コストがかかっていることであろう。壮大なスケールの作品で、主題曲がまた最高だ。私は20歳ぐらいの時にこの映画を観た。「ある愛の詩」と2本立てを大阪まで観に行ったのだが、当初は「ある愛の詩」が目的だったのだが、最初に「ロミオとジュリエット」を観てすっかり酔いしいれてしまい、「ある愛の詩」があっけなく感じたものだった。
https://www.youtube.com/watch?v=zCQMlyXMRJE&list=RDEuVu9bb0gHQ&index=7
ロミオ役のレナード・ホワイティングが格好良いのだが、彼はこの役のためにオーディションで選ばれただけあって、他の役はできなかたようで、作品には恵まれなかったようだ。オリビア・ハッセーも言ってみれば同じで、ジュリエット役のために出てきたような人だ。
西部開拓史
これも壮大なスケールの作品だ。主役級の俳優が大勢出演しているが、ジョンウェインやヘンリーフォンダはゲスト出演といった感じで、メインは第一話のジェームズ・スチュワートと第二話のグレゴリーペック。勇壮なメインテーマとグリーンスリーブス。グリーンスリーブスはもともとイングランドの民謡で、古くから歌われているようだが、この映画でデビー・レイノルズが歌ってから世界中に広まったようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=h7r7gjsXqH8
https://www.youtube.com/watch?v=mJVhS_TEylU
映画は長編だが、西部劇ファンでなくても一度は観る価値がある。
戦争と平和
この映画も実にスケールの大きな作品で、当時の衣装まで全部作ったそうだ。しかもこれだけの数を。更にこれだけの人数や馬を揃えるだけでも想像を絶せる。主役のナターシャにはオードリー・ヘプバーン。ヘプバーンの知名度が高過ぎて、ポスターなどではピエール役のヘンリー・フォンダの影が薄くなってしまっているが、彼ほどの大役者であれば、冒頭に並んで名前が出てもおかしくはないだろう。
後年、ヘンリー・フォンダはこの映画に出演したことを後悔していたそうだ。自作の回顧上映ではこの映画を含めることを拒否したという。これだけの作品なのに、本人に理由を聞きたいところだ。https://www.youtube.com/watch?v=ktjaLvdr1s0
80日間世界一周
アラビアのロレンス同様、ロケにはものすごい費用と日数がかかっていることであろう。しかも1955年の作品である。その当時のインドや日本などが実際に舞台として出て来るのだ。昔小説でも読んだが、まあほぼ原作に忠実に映画化されている。ただ主人公のフォッグ氏は、原作では何事があっても全く表情を変えない人であるのに対し、映画でこの役を演じるデヴィッドニブンは表情豊かであった。召使役のパスパルトゥーの方が、映画では主役といった感じでだが、とにかく一見の価値のある映画である。
https://www.youtube.com/watch?v=vxc1__ltZEs
ポセイドンアドベンチャー
私の中学2年の時に公開された映画で、その当時映画のPRのためこの曲がTVやラジオで頻繁に流れていたため、曲の方を先に覚えてしまい、映画はずっと後で観た。これも製作費のすごいスケールの大きな映画だが、主演のジーン・ハックマンが格好良い。基本的にこの人は「フレンチコネクション」や「スケアクロウ」のような豪傑役が多いので、ここで演じるの神父役にはやや違和感を感じるが、船が転覆してからは、彼“本来”の役柄に戻ったような活躍ぶりである。
https://www.youtube.com/watch?v=EH2hWwD5Qfg
ロイビーン
ポールニューマンの西部劇で、ちょっと普通の西部劇とは違った味のある内容だ。ポールニューマンといえば、私の20歳前後の頃には世界で最も人気のある映画スターであった。有名な作品は多いが、彼の作品の中では私は個人的にこの映画が一番好きだ。ちなみにロイビーンは実在の人物らしいが、このストーリーは実話とはかけ離れている。「ワーロック」と共に私の最も好きな西部劇である。
https://www.youtube.com/watch?v=eQF8QZmHRdY
追想
イングリッド・バーグマン主演の映画。原名はアナスタシア。余りこの映画は知られていないようだが、主題曲は素晴らしい。この映画にぴったりの曲だ。イングリット・バーグマンというと、「カサブランカ」やヒッチコックシリーズの白黒映画のイメージがどうも強く、カラーだと何となく違和感を覚えてしまう。好みの問題だが、イングリット・バーグマンは私の一番好きな女優だ。
https://www.youtube.com/watch?v=IcGHT43i7QM
愛情物語
ご存じ、エディー・ドゥ―ツインの半生を描いた作品で、タイロン・パワーの代表作の一つでもある。キム・ノヴァクが相手役なのも素晴らしい。作品全体を通して流れるショパンの愛情物語として有名なこの曲が、一層この映画を忘れがたいものにしている。是非見て頂きたい作品の一つである。
https://www.youtube.com/watch?v=stcUE-T2GZI&list=TLPQMDIwNjIwMjGiWNEcjWx9Pg&index=3
個人教授
69年のフランス映画。ストーリーは単純で、時間も短めながら、ここまで名作として残っているのは監督ミシェル・ボワロンの腕と、フランシスレイの名曲が伴っているからであろう。フランシスレイは天才的な作曲家で、数多くの映画音楽の名曲を世に出しているが、私は個人的にこの曲が一番好きだ。一つには初めて見たヨーロッパ映画がこの作品だったからかも知れない。
https://www.youtube.com/watch?v=QFDYOHsXvdU
哀愁
ロバート・テイラーとヴィヴィアン・リー主演の戦前映画。この中で使われる別れのワルツ、日本では蛍の光、日本の曲だと思っている人が多いと思われる。もとはスコットランド民謡で、日本でも古くから蛍の光として作詞され使われていたようではあるが、ここまで爆発的に普及したのはこの映画が大ヒットしかからに他ならない。ロバートテイラーとヴィヴィアンリーがレストランで、この曲に併せて踊る姿が日本中にインパクトを与えたのである。涙なくしては見られない名作だ。
https://www.youtube.com/watch?v=eGZLP1C6drs
犬神家の一族
日本映画の中でこれほど美しいメロディを伴う作品はちょっと他にはないと思う。何度かリメークされているが、やっぱりこの石坂浩二主演の作品こそが本物の犬神家の一族だ。今とは似つかない格好良さ、島田陽子も綺麗だ。https://www.youtube.com/watch?v=uiKKr35xQZA&list=RDuiKKr35xQZA&index=1
野生のエルザ
動物好きな人には見逃せない映画であろう。人食いライオンを仕留め、残されたその子供達を育てて野生に戻す話で、ラストシーンは感動ものである。多くのライオンを使い分けて撮影したそうだ。また映画にぴったりと合った素晴らしい音楽だ。https://www.youtube.com/watch?v=GmvSmVL9JMc
愛と追憶の日々
私が好きな映画音楽の中では最も新しい作品だ。シャーリーマクレーンとデブラヴィンガーの素晴らしい共演が話題を呼んだ。この二人はどちらも大女優だが、口を利かないほどに仲が良くなかったそうだ。この映画を見ているととても想像がつかない(笑)。これも涙なくしては見られない名作で、音楽がまた素晴らしい。
https://www.youtube.com/watch?v=oJrlrsWfMQc
史上最大の作戦
戦争映画は特に好きではないが、これだけのスケールの大きさとキャスティング、それにこの名曲を見れば、挙げないわけには行かないだろう。主役に抜擢されているのはジョン・ウェインだが、彼はこういったヒーロー的な役しかできないのだ。出演作品のほとんどすべてが西部劇や戦争映画なのも頷ける。よくもしかしこれだけの映画を作れたものだと思う。今の時代なら全てCGで済ませることだろう。戦車や戦闘機、戦艦を揃えるだけでも大変だと思うのだが。。。しかもこの臨場感。まさに“史上最大”だ。
https://www.youtube.com/watch?v=XJIg4rO5-J8
シャレード
オードリー・ヘプバーンの代表作の一つになっていて、ケイリー・グラントほどの大スターが陰に隠れてしまっている。何せケイリー・グラントは映画スターベスト100の第二位に輝く大スターである。私自身は特別ヘプバーンのファンではないので、シャレードもそうだが、ヘプバーンが前面に出過ぎるのが納得できないのだ。まあそれはともかく、スリルのあるサスペンス映画で、音楽も有名だし、ジェームズ・コバーンのような共演者の演技も見逃せない。ケイリー・グラントは自分より遥かに若いオードリー・ヘプバーンと恋人役を演じることに違和感を覚えていたそうだが、それを言うなら、「サブリナ」でヘプバーンの相手役を務めたハンフリー・ボガードなどは親子ほどに年齢が離れている。https://www.youtube.com/watch?v=RZdHxsSQ4Sw
赤い風車(ムーランルージュ)
フランスの画家トゥールーズ・ロートレックの生涯を描いた映画。ロートレックが有名になるまでの軌跡と悲しい結末を綴った名作。この曲も知らない人はまずいないと思うが、映画を観た人は意外と少ないのではないだろうか?長身のホセ・フェラーが膝を折って、主人公のロートレックを演じるのだが、その名演技も見逃せない。https://www.youtube.com/watch?v=Ju2ud91gULk
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