“5万回斬られた男” 初主演『太秦ライムライト』、
映画祭最優秀賞受賞で世界が注目
更新日:2014年8月17日転載
http://newsphere.jp/entertainment/20140817-1/
日本の映画界で50年以上「斬られ役」を演じ続けてきた俳優、福本清三さんに今、
世界の注目が集まっている。
福本さんが初めて主演した映画『太秦(うずまさ)ライムライト』が、カナダのファンタジア映画祭で、
最優秀作品賞となるシュバル・ノワール賞を受賞した。さらに福本さんも、最優秀主演男優賞を受賞した。
英ガーディアン紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙が詳しく報じている。
【5万回以上斬られた男、福本清三】
福本さんは現在71歳。1960年代・15歳から「斬られ役」として数々の映画に出演、
斬られた回数は5万回をこえる。2003年、トム・クルーズが主演する「ラストサムライ」に出演し、
海外でも注目されるようになったという。
福本さんの演技について、ガーディアン紙は「斬られる時の姿勢は『えびぞり』と名付けられ、有名である。
背中を弓のようにしならせ、体をねじり、身もだえしながら死ぬ。死ぬ直前には顔がテレビカメラのほうを向く」と紹介している。
また同紙は、東映剣会の殺陣師・清家三彦氏の「大事な場面では、いつも福本さんに頼む。
素晴らしいのは彼の技術よりむしろ、彼の表現力だ。殺陣の場面でいつも作品に価値をふきこんでくれる」
との言葉を引用し、福本さんの卓越した演技力を絶賛している。
【太秦ライムライト】
『太秦ライムライト』で、福本さんは年老いた、斬られ役のスタントマンを演じた。
妻を失い孤独に生きる斬られ役俳優と、女優志望の一人の若い女性、周囲の人々の人間模様を通し、
日本の時代劇を支えてきた人々の姿を描いた。チャップリンの映画『ライムライト』をモチーフに
したものだが、福本さんの人生を主人公・香美山の姿を通し描いたものともいえる。
『太秦ライムライト』で主役を演じることになった時も、福本さんは、最初は断ったという。
「フィルムが回り始めると、とても緊張した。自分の目の前で、自分に焦点を当ててカメラ撮影をしたことが
なかったので」と、インタビューでも謙虚な姿勢を見せていた
(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)。
また今回の受賞の感想を聞かれても、「まだ信じられない。夢を見ているような気持ちだ」(ガーディアン紙)、
「何かの間違いだと思った。受賞の知らせを聞いた時、辞退しようかと思った」
(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)と、いかにも裏方に徹してきた
福本さんらしいコメントを残している。
なお同映画は、シネマート六本木やT・ジョイ京都などで上映中。Yahoo!映画でのレビュー平均4.64点、
映画.comでは4.2点と、観客の評価も非常に高い。
どこかで誰かが見ていてくれる―日本一の斬られ役 福本清三 (集英社文庫) [amazon]
動画サイトより 2014/05/19 に公開
時代劇という日本が誇るジャンルを支える人々にスポットを当てたドラマ。斬られ役の名手として活躍してきた
老いた俳優と、彼と出会った女優が育む絆を見つめていく。メガホンを取るのは、『タイガーマスク』などの落合賢。
斬られ役の名人として知られる『ラスト サムライ』などの福本清三が、自身を投影したかのような老俳優を熱演。
その脇を、本田博太郎、小林稔侍、松方弘樹ら実力派が固める。チャールズ・チャップリンの名作『ライムライト』を
基にした物語にも注目。
予告編で泣けた・・(;´∇`:)
行き詰った心が、救われた思い・・・・
日本も、切られっぱなしだからかね・・ほんとうに
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、
良い映画でしたが、日本の時代劇の裏方を題材にしたこの映画が、まさか外国で賞を取るとは思いもよりませんでした。
文化背景がどうであれ、良いものは国境に関係ないのかも。
ついでに、というか合わせて「超高速!参勤交代」も後で観ました。
時代劇のオーソドックスな、お約束場面を全て網羅させ、エンターテイメントてんこ盛りに大サービスできたのも、こうした裏方さんのお蔭としみじみ感じました。
佐々木蔵之助と西村雅彦の笑えるシーンには参りました(笑)特に西村の「落ち武者」メイクw