『エローヒムとは何か(序論)』ヘラトリトピックス、第22号の1。
メル友北海道から一部抜粋・転載致します。
『エローヒムとは何か(序論)』
(本稿は、2011年4月27日北海道正心館七の日講話の内容を
まとめたものです。)
皆様こんにちは。今日も七の日感謝祭にご参拝いただき、
ありがとうございます。
今日は、大きめのタイトルをつけました。今回は久し振りに
「英語版ヘラトリ」も出そうと思っていますので、ご期待ください。
先般の「全世界伝道交流会(支部長交流会)」にて、国際局長から、
「2016年までに、NYのヤンキー・スタジアムで大講演会を行う」
と発表がありました。(拍手)
今日の内容は、そのあたりもにらんだ内容になります。
今日は、英語・日本語対照(バイリンガル)の聖書も
持ってきました。今後、先生の御説法の中で、聖書からの引用は
、益々増えていくと思います。皆さんも少し知っておいた方が
よろしいかと思います。
今日はそういう意味で、本日のテーマに沿った聖書の話の中でも、
特に、学んでおくにふさわしい箇所を選んで、お話させて
いただこうと思います。
「聖書」や「エローヒム」について、ご教示があった内容であっても、
これまで、「日本語や英語の聖書と照らし合わせて読んでも、
よくわからなかった」と感じられることが多かったかもしれません。
その理由は、
「さらに遡って、ギリシャ語からヘブライ語(ユダヤ人の言語)へと、
原典からの翻訳の経緯をたどらないと、言葉の大海の中に意味合い
(文脈)が埋もれてしまって、ちんぷんかんぷんになる」
ということが起きているからです。
これは、欧米人でも、一部の専門家を除いて、知らない人が大半です。
その意味で、こういう形での「聖書解説」は、日本中どこを
探してもないと思います。(「どこを探しても」という意味は、単に、
「翻訳上の問題」を指摘するだけではなく、「教えの中身」の
観点を重ね合わせて、旧約聖書の「神の言葉」を分類した研究は、
(主のご説法を除けば)無いはずだ」ということです。)
「エローヒム」は固有名詞だった
このテーマを取り上げるに至ったきっかけは、
「御法話『アルファの法』の中で明かされた真実が、当会の霊的な事実
として新鮮であっただけでなく、キリスト教世界の中では、
"ドキっとするような驚愕の真実"を意味したはずだ」ということによります。
先生(主の本体の部分)の過去世の名前が、
「1億5千年前の"エローヒム"だった」
とありましたね。これは、「聖書の世界」を根底からひっくり返す
可能性を秘めた「事実」です。
日本語の『聖書』を開くと、当然ながら、「神」という言葉が
沢山出てきます。英語版では"God"にあたります。その一つ前の
ギリシャ語聖書でも、それに相当する「神」なる言葉が出てきます。
問題は、ヘブライ語の原典の旧約聖書には、その翻訳する前の元なる「神」の
ことが、「エローヒム」と書いてあるのです。
これまで多くの聖書学者は、「エローヒムとは、一般的な「神」を
意味する「普通名詞」であって、特定の神の名を表した
「固有名詞」ではない」と、一生懸命主張してきました。
というのは、エローヒムや、(その単数形の)「エル」は、
ユダヤ民族が戦ったり征服してきた他民族をも指導してきた、
普遍的な神だとみなされていたからです。
「普遍的な神様が、民族を超えて、少なくともユダヤ民族を含めた
中東全域を指導していた」ということは、ユダヤ教では認めていません。
一方、考古学や神話学(宗教学)の方では、「エローヒムとは、
どう見ても、特定の個性を持った「固有名詞」だったのではないか」
ということを認めている学者が、結構います。
たとえば、前回少し触れましたが、ジョージ・ルーカスが映画
「スターウォーズ」の脚本を書いた際に影響を与えたと言われている
神話学者(宗教学者)に、ジョセフ・キャンベルという人がいますが、
この人は、「エローヒムは、特定の名前を持った固有名詞だ」
という立場を明確に取っています。
ユダヤ教の神学の中でも、そういう立場を取っている人がいるのです。
ユダヤ系フランス人で、インマニュエル・レビナンスという
哲学者兼ユダヤ学者がいますが、この人も、
「そもそも、"エローヒム"を始めとして、ヘブライ語における
神の名前というのは、「固有名詞」として捉えないと、意味がないのだ。
なぜなら、ユダヤの言葉というのは、そうなっているからだ」と
はっきり言っています。
(ちなみに、今回、レビナンスを引用するのに、「マイナーではないか」
ということで、少し躊躇(ちゅうちょ)があったのですが、
グーグルで"インマニュエル"を検索したら、上から4番目に出てきましたので、
結構メジャーだということは知っておいてください。
哲学の方では、それなりに有名です。)
凝り固まった、教会系の神学者でないところでは、結構、筋の
とおった議論なのです。
つまり、
「"エローヒム"とは、普通名詞の側面もあるけれども、そもそも、
そういう名前を持った特定の神が存在していた。そして、その後も
その神様は、ユダヤ民族を含めて天上界から指導をしてきて、
現在も存在している。
そして、現在の名前をエル・カンターレ"という」
というのが、我々の立場です。そして、この考え方というのは、
「神学上、考古学上も、一定の筋がとおっている」
ということを申し上げているのです。
『旧約聖書』に出てくる「神」という言葉は、元々、ヘブライ語では、
「エローヒム」と書かれています。これが、現在も存在する
「固有名詞」の神様だとしたら、本来、「神」という言葉は、
「エローヒム」と訳さないといけないでしょう。
(現に、そう主張する学者もいます。)そして、『旧約聖書』の「神」を
「エローヒム」に置き換えて読むと、実に驚くべきことを発見します。
(「その2」に続く) .
http://blog.goo.ne.jp/ziyuunakaze/e/4836262553c904c850d42540cba307fd