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国連事務総長が、中国抗日行事に出席 軍拡の正当化に注意を

2015年08月31日 00時00分00秒 | リバティ 学園 幸福実現党 関連  

 http://the-liberty.com/article.php?item_id=10116 The Liberty Webより

2015.08.29

国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が、9月3日に中国・北京で開催される抗日戦勝記念行事と軍事パレードに出席すると、国連がこのほど発表した。

これに対し日本政府は、「国連は中立の立場で臨んでほしい」との懸念を伝えた。外務省幹部も、「国連が掲げる自由や人権などの精神を体現して出席するのか」と批判。国連関係者からも、中国の軍事拡大を助長するとして、潘事務総長の出席に疑問の声が上がっている。オバマ米大統領ら欧米首脳や、安倍首相は出席を見送り、中国との距離を置いている(8月29日付産経新聞)。

自国の尊厳を保ちたい中国

中国は威信をかけた抗日行事に向け、様々な対策を講じている。

まず、中国人民銀行は利下げや預金準備率の引き下げ、市場への約5千億元(9兆5千億円)の資金供給を実施。これは、人民元安のために起こる海外への資金流出により、国内の資金が不足し、景気が減速することを防ぐためだ。中国政府は自国の威厳を保つためにも、これ以上の市場混乱を避けたいようだ。また、中国政府は各テレビ局に9月1~5日は娯楽番組の放映を見合わせ、抗日戦争をテーマにした映画やドラマなどを放映するよう指示。さらに北京市は大気汚染を抑えるため、市内の企業1900社以上の生産を制限・停止し、車の台数制限なども行なっている。

「中国がアメリカと同等の力を持つ」ことを示したい

なぜ中国政府はこれだけ抗日行事や軍事パレードを重視するのか。それは軍事的にも政治的にも「中国がアメリカと同等の力を持つ」ことを国際社会に見せるためだ。戦後は欧米が国際規範をつくってきたが、今後は「米中両国で国際ルールを形成していく」意図を示したい。

軍事パレードで、中国はアメリカと同等の軍事力を持つことを誇示するはずだ。披露が予想されるのは、空母艦載機であるJ-15戦闘機、米国のF-22に匹敵するとされるステルス戦闘機のJ-20。試験を繰り返している新たな大陸間弾道ミサイルDF-41も披露の可能性があるという。政治面でも、中国は影響力の誇示を図っている。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領もこの抗日行事とパレードに参加すると発表。さらにはフランスやイタリアの外相、アメリカの駐中国大使なども出席を表明している。中国政府は25日、49カ国の元首や政府首脳、高官が軍事パレードに参加すると発表している。そこに潘事務総長の参加が決まったことで、中国にとっては世界に力を示す格好の場となるだろう。

このままでは世界の論調が「米中二国の世界支配」を肯定することにもつながりかねない。そうなれば、中国の軍事拡張が正当化され、日本もその脅威にさらされることになる。日本政府は、各国や国連に対し行事参加への批判を強め、中国の思惑を挫かなければならない。(泉)

 【関連記事】

2015年8月22日付本欄 "敗戦国"韓国が抗日戦争勝利の行事に参加 歴史を直視すべきは韓国

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10094

 2015年8月18日付本欄 中国の抗日映画「歴史歪曲」に非難集中 中国こそ歴史を正視すべき

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10046

 


理解しがたい国連事務総長の中国「抗日行事」への参加[HRPニュースファイル1474]

http://hrp-newsfile.jp/2015/2379/ 文/幸福実現党・政務調査会チーフ 小鮒将人氏

 ◆理解しがたい国連事務総長の中国「抗日行事」への参加

8月27日、国連は、潘基文事務総長が北京で9月3日に開催される抗日戦争勝利記念行事に出席すると発表しました。
この抗日行事には、中国共産党による軍事パレードも予定されており、潘事務総長は、これにも参加する予定とのことです。
習近平国家主席を始めとする中国共産党政府は、我が国に対して「歴史認識」を中心とする徹底的な思想戦を展開すると共に、尖閣諸島周辺での領海侵犯、小笠原諸島近海でのサンゴ密漁、または南シナ海では岩礁に軍事基地を建設し、西太平洋を勢力下に置こうとする動きを着々と進めています。
そして、ウイグルなどで独立運動を進めている人権活動家に対しては、徹底的な弾圧を行ってきました。
これらの行為は、国連が掲げている「自由」「人権」といった精神とは反対にあり、潘事務総長は本来、中国共産党政府を批判しなければならない立場です。
国連は、国際的な紛争を強めようとしている中国の考えにお墨付きを与えているのです。一体、潘基文氏は、何のために中国まで出かけるのでしょうか。全く理解しがたい判断です。

 ◆結局、韓国外相以上の存在ではなかった

元々、潘基文氏は、韓国の外相をつとめていました。朴正煕大統領の暗殺以降、特に歴史認識について韓国政府は日本に対して厳しい態度を取ってきました。
戦後の韓国の国内政治は、国民からの批判が非常に強く、反日の方針を打ち出すと支持率が高まる傾向があったので、歴代の政府は「慰安婦問題」などの歴史認識の問題で、日本政府をたたくことで韓国政府への批判の矛先をかわしてきました。
残念ながら、潘基文氏もそうした立場から脱却できませんでした。要するに、国連の事務総長という立場にいながら、結局は韓国の政治家と同じ立場の認識しかもっていなかったという事です。

実は、日本政府は、潘基文氏の国連事務総長の就任に際して、麻生財務大臣を中心に強い支援を行ったと伝えられていますが、日本の善意を仇でかえすような振る舞いになってしまいました。

 ◆国際問題に対して全く無力な国連

潘基文氏が国連の事務総長に就いていた間、国連は国際政治の中で、何か貢献に値する事を行ってきたのでしょうか。
本来、彼が「活躍」しなければならない場はたくさんあったはずです。例えば、中東でのシリア問題、そしてウクライナ危機などは、彼がイニシアチブをとって、解決に向かう事もできたはずです。
特に、彼が活躍しなければならなかったのは、先日、朝鮮半島で発生した軍事衝突でした。元々、米韓による軍事演習に対し、北朝鮮が異議を唱えていた中、韓国側から、北朝鮮をさらに挑発するような放送を行ったことがきっかけとなったのです。
一時は両国が本格的な軍事的な衝突につながるような危機もありました。最終的には「双方の協議」によって解決しましたが、韓国出身の事務総長として、この事態に何の行動もとれなかったのは、従来から言われてきた「リーダーシップの欠如」という批判を証明する形になりました。
このような国連のリーダーシップの低下を見る限り、国連自身も大きな危機に直面していると言わざるを得ません。今回の潘基文氏の判断には、さすがに国連内部からも大きな疑問が寄せられているようです。

 ◆日本政府として国際社会での戦略が必要

しかし、こうした事態にいたった責任の一端は、日本政府にもあります。日本は、国際社会で日本の立場を説明する努力を怠ってはいなかったでしょうか。
例えば、米国国内で日本の立場を説明した日本の政治家は極めて少なく、今年の8月15日終戦の日には、我が幸福実現党の及川外務局長が全米のラジオ各局に引っ張りだこになったという事から見ても、いかに日本の政府がこうした問題に無力だったのかが分かります。

HRPニュースファイル 8月19日
「安倍談話のアメリカでの反応――アメリカ・ラジオ出演報告【1】
http://hrp-newsfile.jp/2015/2363/

また、いわゆる「南京大虐殺」「慰安婦問題」について、中国は「ユネスコの世界記憶遺産」に数点の「証拠」なるものを登録申請していますが、この国益を左右する重要な問題についても、日本政府は、抗議の声明以上の行動はしていませんでした。
実際にユネスコ本部に行って、中国が提出した資料についての明確な反論をおこなったのは、幸福実現党の釈量子党首でありました。

HRPニュースファイル 7月2日
「ユネスコ世界記憶遺産」登録阻止に向け、幸福実現党が取り組んだ具体的な活動
http://hrp-newsfile.jp/2015/2293/

日本政府は、国益に関わる問題について、例えば河野談話の白紙撤回などを行い、国としての立場を明確にすることが必要です。
そして、それ以上に、普段から、国際社会との関係を良好にたもつような努力を惜しんではなりません。日本の立場が理解されていれば、今回の潘事務総長の中国訪問が、実に不可解なことが分かるはずです。

すでに、幸福実現党は、日本が国際社会でより強いリーダーシップを発揮するため、国益の立場から様々な政策を訴えております。ぜひ、皆さまのご理解を賜りますよう、お願いいたします。
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◎幸福実現党公式サイト http://hr-party.jp/
◎HRPニュースファイルサイト(バックナンバーがご覧いただけます)
http://hrp-newsfile.jp/

 

 

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