マスコミ内からも上がる情報開示の声
マスコミ批判に関する一考(40)
マスコミ内からも上がる情報開示の声
http://udaxyz.cocolog-nifty.com/udaxyz/2011/04/post-d8cf.html
コンサルタント宇田川のちょっと変わったニュースとちょっと変わった解説
転載させていただきました
マスコミというと、どうしても「マスコミ」という集団があり、
その集団全体が偏向報道を行う「悪の巣窟」のような
イメージがある。実際当たらずといえども遠からずということ
であろう。しかし、それは「マスコミ」という集団の性質で
あって、そこに所属する人すべてがそのような偏向報道を
望んでいるものではない。
何度もここでは繰り返しているが、基本的にはマスコミは
「事実」を伝える仕事だ。しかし、その仕事につくためには
何か特別な資格があるわけではない。最近フリージャーナ
リストの記者会見のようなものを小沢一郎議員周辺で
見かける。しかし、「フリージャーナリスト」というのは、
ここでブログを読んでいる人が、今からそう名乗れば
フリージャーナリストになれてしまうほど簡単なものだ。
資格がないということはまさに「誰にでもなれる」ということに
他ならない。要するに、大きなマスコミの会社員も、入社
試験を受けた以外に、なんらの私見も資格もなく新聞記者
やアナウンサーをしているのである。私も同じだ。
このブログを読んでいる人ならすでにご存じと思うが、
私は、小売業のマイカルで法務担当をしてた。
しかし、マイカルの経営悪化により、マイカルという会社
や大型小売業の将来性に疑問を持つことになり、一念
発起して転職したのである。その間に、ジャーナリスト
ということに関する資格などは存在しない。
ということで、ジャーナリストなどマスコミにかかわる人も、
基本的に読者と同じ素人である。私が理数系の取材を
行っていると眠くなってしまうのと同じで、誰もが専門の
内容を行っているわけではない。逆に「専門がない」
ために、一般の人でもわかるような、一般の読者が
疑問に思う視点で記事を賭けるのではないか。
しかし、逆に資格がないので「偏向報道」「印象操作」
やりたい放題である。結局資本主義の原則である
とおりに、不買運動や広告の減少といったこと以外に、
マスコミを止める手段はない。しかし、実際にマスコミ
を止める方法はもうひとつあるのだ。
それは「内部告発」である。
その内部告発に関する内容が記事になっている。
テレ朝の名物リポーター玉川徹が宣言
「政府・東電の対応を追及する!」
「政府は情報開示せよ!!」
そう話すのは、テレビ朝日『スーパーモーニング』の
名物リポーターで、宮城県出身の玉川徹さん。玉川さんは
同番組内の「ちょっと待った!総研」というコーナーで、
8年間に渡り政治家や官僚の不正を暴く突撃取材を
続けてきました。
その成果を書籍『ちょっと待った!総研』(講談社)に
まとめ発行しました。
本書には様々な取材体験が記されていますが、
なかでも玉川さんの印象に強く残っている取材は、
「UR(都市再生機構)」の天下り問題。この取材を通じて、
税金を我がもの顔で浪費する独立行政法人の実態に
触れ、自身の取材テーマを「税金の無駄遣い」から、
「その裏に潜む官僚機構の闇」に切り替える決心を
したそうです。
税金の無駄遣いも大きな問題ですが、そうした問題を
個々に追っても、「その裏で利権を貪る官僚機構は
ビクともしないと気がついた」そうです。本書は、玉川さん
がその「気づき」に至った軌跡が時系列に沿って
書かれており、読者が玉川さんと同じ感覚を追体験
できるように構成されています。
玉川さんが突撃取材を続ける理由は、
「人々は情報がなければ"不安"になり、
デマやいい加減な噂にすがってしまうから」と話します。
そしてそれは、「今回の東日本大震災における政府や
東電の対応にも当てはまる」と。
今回の震災後のマスコミの対応についても、
「もちろん、テレビが正しかったわけではないし、
テレビマンとして自戒が必要だとも思う」とした上で
、「自分が隠された情報を暴き、発信していくから
視聴者には"不安"ではなく"危機感"を持って欲しい」と
言います。
「危機感とは、"漠然とした不安"の対極にある"目的が
はっきりとしたある種の怒り"のこと。そうした怒りを視聴者
が抱くことで、官僚機構に代表されるような歪んだシステム
を、初めて変えていくことができる」
今後は、震災や原発にまつわる政府の対応についても
追及していくとして、「この本でいただく印税のうち、
私がいただく分はゆかりのある宮城県に全額寄付する」
と表明した玉川さん。
そして、次のようなメッセージで本書を結んでいます。
「生き残りましょう。望むべくは国民全体で、
少なくとも気づいた人だけでも」
2011年4月11日(月)18時18分配信 WEB本の雑誌
http://news.nifty.com/cs/item/detail/wh-20110411-20110411_005352/1.htm
朝日新聞など朝日グループというと、どうしても
左翼的であると判断してしまう。しかし、朝日の若手には
意外と保守的な思考の持ち主もいる。逆に保守的と
思われている産経などに、完全な左翼的な人も少なくない
という感じ。
要するに、「所属している組織」と「所属している個人」とは
必ずしも一致しない。
では、保守的な人が多いのになぜ左翼的な報道に
なってしまうのか。それは、記事の編集権限を持っている人が
左翼的であるからに他ならない。
要するに、その会社、報道機関の権限を持っている人が
左翼的であれば、会社の発する情報全般が左翼的に
傾いてしまう。
マスコミといっても、虚偽報道はできない。
そのために「印象操作」と「報道しない自由」を屈指して
大衆を煽動する。
まさにデマゴーグ(衆愚政治)の現状である。
「玉川さん」に関しては、私はテレビ朝日はあまり
見ていないので、残念ながらあまり記憶にない。
見たとしてもどうしても女子アナウンサーの方に目が行ってしまい、
次に、コメンテーターであろう。
レポーターはカメラマンなどとセットで単なるスタッフの
一員としか思っていない場合が少なくないので、
見れば「あの人か」と思うが、名前を見ても
、顔が思い浮かばない。
しかし、、彼の言っていることはなんとなく良くわかる。
「不安ではなく危機感を持ってほしい」というのは、
まさに今の政治全般というよりは、日本全体に言えること
なのかもしれない。
そのことは、実は左翼も右翼も保守も革新もなく、
最前線に行って取材している人は皆共有している危機感だ。
そして、編集や会社の方針などで、その「危機感」が
国民に伝わらないことに非常に憂慮しているのだ。
しかし、彼らも家族があり生活があるために、誰かが
してくれることを非常に強く望みながら自分では、
会社を批判できない。そのような最前線の記者はすくなくない。
そのような「現場の観点」を持った人が
もう少し勇気を出せば良いのかもしれない。
少し前の映画になるが「事件は会議室で起きてるんじゃない」
という映画のセリフが話題になったが、まさに、
そのような状態である。福島原発の事件などもまさにそうだ。
官邸の人が福島に行かないのはなぜか。
何度も言う、まさに、現場にいる人は非常に強い
危機感を持っている。しかし、それが伝わらない。
国民は伝わらないことを不安感として批判をする。
その間に立つ編集者や会社という大きな存在を
打ち壊さなければ、残念ながら日本に正しいジャーナリズムも、
そして未来もなくなってしまうのではないか。
批判されるべき「標的」を然りと見据えなければならない。
何が問題なのか、何が、標的なのか、
何を変えなければならないのか。
そのことを認識したうえで批判をしなければ
成らないのかもしれない。