「日本のクスリ、実はほぼ「中国製」だった…! 」という週刊現代の記事
日本のクスリ、実はほぼ「中国製」だった…! 患者が知らない「ヤバすぎる実態」
週間現代 2024/07/12 https://nofia.net/?p=21403より
「日本製」でも実は……
普段からクスリを飲んでいる人は、作っているのがどこの製薬会社か確認してみてほしい。
おそらくそのほとんどが日本、あるいは欧米のメーカーの製品だろう。
一部の漢方薬を除いて、中国製のものを飲んでいる人はほとんどいないのではないだろうか。
しかしそれらのクスリも製造工程の上流へとたどっていけば、「中国製」と言える。
慶應義塾大学名誉教授で、医療経済研究機構の副所長を務める印南一路氏が解説する。
「そもそもクスリを製造するには、原料となる化学物質が必要です。
実はその大部分を製造しているのが、中国のメーカーなのです」
「日本の製薬会社の医薬品だから安心」と考えている読者も多いかもしれないが、
実は製薬会社は原料から直接クスリを作っているわけではない。
図で示すように、クスリは「原料→中間体→原薬→医薬品」という4つのステップを経て、
私たちの手元に届く。ほとんどのケースにおいて製薬会社が担っているのは、
「原薬」から医薬品を作る最後の過程だけだ。
1から作っていない
原薬とは、クスリのパッケージに記載されている有効成分のこと。たとえばよく使われる
解熱鎮痛剤のロキソニンであれば、「ロキソプロフェンナトリウム水和物」が原薬にあたる。
製薬会社はそこに添加剤などを加えて、カプセルや錠剤に加工して販売しているのだ。
なお原薬を作る際には、原料となる化学物質をさまざまに反応させる必要があるが、
1回反応させただけで効果の高い原薬ができるとは限らない。
場合によっては原薬になるまで、10回以上も化学反応を繰り返す必要がある。
その途中でできた化合物のことを「中間体」と呼ぶ。
「日本の製薬会社で、原薬を1から自社で製造しているところは一社もありません。
中国やインド、イタリア、韓国などのメーカーから購入したものを使って医薬品を製造しています」(印南氏)
仮に原薬の輸入元であるどこか一国との関係が悪化し輸入が断たれたとしても、別の国から
調達することができるだろう。また厚生労働省も国内に原薬工場を作ったり備蓄を進めたりして、
安定供給を目指している。
日本政府もこの問題を認識し対応に努めているものの、打開するのは簡単ではない。
それどころか、すでに中国の影響を受けて「クスリを作れなくなる事態」まで
起こっているという。後編記事『習近平の思惑で、日本で「クスリを作れない」大惨事に…
これから起こりうる「最悪の事態」』で詳しく解説する。
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