2018.1.30http://www.sankei.com/world/news/180130/wor1801300005-n1.html![](https://i.gyazo.com/f6128bc965ca8926ecf0d5379b36a30e.png)
北朝鮮ハッカー集団、「サイバー防衛強国」イスラエル電力公社狙う インフラ攻撃「強化演習」
北朝鮮のハッカー集団がイスラエル電力公社(IEC)に対し、サイバー攻撃を仕掛けていることが分かった。実際の被害は確認されていないが、同社幹部は「非常に高いレベルの攻撃」と指摘。北朝鮮は世界最先端のサイバー防御技術を保有するイスラエルへの攻撃を通じ、強固な防御を崩す方法を研究しているとみられる。攻撃能力を向上させ、日米などの重要インフラに致命的な被害を与える懸念が高まっている。(テルアビブ 板東和正)
イスラエルは、イランやイスラム過激派などからとみられる苛烈なサイバー攻撃にさらされ、最先端の防御法を編み出してきた。中でも、国内に17の発電施設を抱える同国最大の電力会社、IECは1日に6千回以上の攻撃を受け、防御技術は世界一とされる。
IECのサイバー防衛に携わる専門家によると、IECは連日の攻撃の発信元などを分析。IECのシステムの破壊や誤作動を狙う攻撃は従来、中東域内からのものが多かったが、昨年ごろから北朝鮮による犯行が増加した。
IECは北朝鮮による攻撃について、「発電や送電のシステムに誤作動を起こすマルウエア(不正なプログラム)を作り出す能力が高い」と警戒しているという。
北朝鮮の狙いは不明だが、専門家は「高い防御技術を持つイスラエルに攻撃を仕掛ける実戦を、攻撃能力を上げるための演習と捉えている可能性が高い」と分析する。
イスラエル国内外の電力企業、政府関係者らを対象にサイバー攻撃への対処法を模擬訓練で伝授するIECの研究施設「サイバージム」の最高経営責任者、オフィル・ハソン氏は北朝鮮の攻撃について、非常に高いレベルの攻撃能力と指摘するとともに、「(日米などの)インフラに被害を与える実力がある」と危機感を示した。
北朝鮮によるインフラ攻撃をめぐっては、昨年10月、同国とみられるハッカー集団が米電力会社にサイバー攻撃を仕掛けたとの調査が発表された。だが、被害が確認されなかったことから、北朝鮮がインフラ攻撃を成功させる実力を持っていないとの見方が広がっていた。ハソン氏は「決して楽観視できない」と強調している。
。2017.12.31 06:00
従来の外貨獲得が国連制裁で困難になった北朝鮮が仮想通貨を狙うサイバー攻撃を連発しており、18年以降も警戒が必要だ。
http://www.sankei.com/premium/news/171231/prm1712310024-n1.html