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ミャンマークーデターの黒幕は中国か?一帯一路VSクアッド(日米豪印)。米中対立の縮図。スー・チー氏の解放を!(釈量子)【言論チャンネル】2021/03/20

2021年03月26日 18時25分58秒 | リバティ 学園 幸福実現党 関連  
 
2021/03/20
 
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ミャンマー軍の市民弾圧、黒幕は中国か?

2021.03.26
外交・国際政治
https://youtu.be/dhRCYc6nE38

幸福実現党党首 釈量子
◆ミャンマー政変の黒幕は中国か?

2月1日にミャンマーでは国軍による軍事クーデターが起き、今も流血が止まりませんが、
今回は背後にある中国の動きなどを追ってみます。
ミャンマー民主化のシンボルであるアウンサン・スー・チー氏は、現在も拘束され監禁状態にあります。
また、ミャンマーの民主主義を守るために、数多くの市民や僧侶が抗議デモに参加していますが、
国軍の銃撃で、3月21日時点で250人が死亡したとされています。

一般市民に銃口を向ける弾圧の様子は、1989年に起きた中国の天安門事件を思い起こさせますが、
その中国は、近年ミャンマーとのつながりを重視してきました。

◆中国とミャンマーの蜜月関係

2020年1月、習近平国家主席は19年ぶりにミャンマーを訪問し、ミャンマーのインフラやエネルギープロジェクト
を推進する「中国ミャンマー経済回廊」に関する合意文書にサインしました。
そして2021年1月11日~12日には、王毅外相がミャンマーを訪問し、アウンサン・スー・チー国家顧問と
面談した後、今回のクーデターを起こしたミン・アウン・フライン総司令官とも面談しています。
そして一か月足らずで、今回のクーデターです。
クーデターに関して、シンガポールのリー・シェンロン首相が「容認できず、破滅的行為だ」と述べ、
ミャンマーの民主化後退を非難し、インドネシアの外相は「政治的拘束者の解放」を要求したにも関わらず、
中国は、国軍に対する非難を一切行いませんでした。

中国国営の新華社通信は、軍部のクーデターを「大規模内閣改造」とソフトな表現に言い換えました。
その翌日、中国とロシアは、国連安全保障理事会によるクーデターに対する非難決議を妨害しました。
現在まで国連の非難決議は行われておらず、国連の積極介入を阻んでいます。
これらの動きを見て、「中国黒幕説」が広がっているわけですが、ここにきて、それを裏付けるような
事実が続々と明らかになっています。

◆中国黒幕説を裏付ける決定的な証拠!?

オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)によると、2月下旬、中国雲南省の昆明(こんめい)から
ミャンマーのヤンゴンに向け、未登録の航空機が何度も飛んでいたことが明らかになっています。

1週間以上の期間に渡って、1晩に5便の運航があったとのことです。
それらの航空機は一般の民間企業が借りたことになっていましたが、驚くほど整然と運行されていたようです。
この件について、中国は「水産物の定期運航便」だと主張していますが、クーデター後、事実上全ての
外国航空機のヤンゴン空港着陸が禁止された中で、中国の航空機だけ着陸したこともあり、
ミャンマー市民の間で疑惑は広がりました。

◆中国からミャンマーに何が運ばれたのか?

ASPIの分析では、衛星写真や空港作業員、ミャンマー市民の話を総合すると、2つの可能性があると指摘しています。
1つ目は、中国がビルマ軍のデモ弾圧をバックアップするために、IT技術者を派遣している、というものです。
中国共産党は、インターネット上の「検閲」に関して“悪名高い”というか、非常に長けているわけですが、
そのノウハウをミャンマーで活用しているのではないかということです。

2つ目は、中国がミャンマー軍の弾圧に使用する武器を供給している、というものです。
中国は、アジアトップの武器輸出国になっていますが、主な輸出先としては「一帯一路」の国々が挙げられ、
ミャンマーは主要な輸出先になっています。
そして、中国の昆明市には、通信・電磁波・信号等を扱う諜報(シギント)部隊や、サイバー部隊、更には
人民解放軍のロケット軍の基地があるということで、武器を大量に貯蔵し、補給設備が整っていると言われています。

◆中国から見たシーレーンリスク

産経新聞(3月13日付)によると、2月下旬に行われたミャンマー国軍と中国との「非公式オンライン会議」の
内容が流出しました。
会議の中で、中国側は、雲南省とミャンマー西部チャウピューを結ぶ天然ガスや原油のパイプラインの
戦略的重要性を強調し、警備の強化を求めたことが明らかになったようです。
中国は中東から原油を輸入するためには、米国が支配権を握るマラッカ海峡を通らなくてはなりません。

中国の原油輸入の約8割がマラッカ海峡を通っており、この「マラッカ・ジレンマ」を回避するために、
中国は陸路で中東から原油を調達できるように、ミャンマー西部のチャウピューから
昆明に通じるパイプラインを建設しました。
ミャンマー以外にも、ロシアや中央アジアからもパイプラインを敷設して、マラッカ海峡を通らない
輸入ルートを戦略的に開拓しています。

◆中国にとって生命線となるミャンマーからのパイプライン

米国防総省が昨年発表した「中国の軍事力に関する年次報告書」によると、中国の原油輸入先のランキングは、
1位サウジアラビア、2位ロシア、3位イラク、4位アンゴラに続いて、中東諸国が名を連ね、中国が中東や
アフリカの原油に如何に依存しているかということが分かります。
同報告書では、初めて、中国がミャンマーやタイ、シンガポール、インドネシア、パキスタン、スリランカ
などのアジアの国々を軍事的な補給拠点として位置付けていると明記している点は注目すべきだと思います。

先ほどの中国がパイプラインの警備強化をミャンマー国軍に求めたという話を振り返っても、
中国が背後にいることに反発した一部のデモ隊がパイプラインの攻撃を主張していたので、
中国は相当警戒していたのだと考えられます。
3月14日、ミャンマーの中国企業の工場が放火されましたが、「中国黒幕説」を裏付ける証拠が続々と出てきて、
ミャンマーの人々の怒りが頂点に達したことが背景にあります。

◆「中国黒幕説」は中国民主派の仕業?

一方、中国は黒幕説を「荒唐無稽」と切って捨てています。
2月19日、中国の環球時報は「長年に渡り、西側諸国は中国を封じ込めるための戦略的要衝としてミャンマーを
利用している」と指摘し、その上で、黒幕説を広めている二つの勢力があると述べています。

一つ目が、香港から英国に亡命した「デモシスト」初代主席ネイサン・ロー氏らの香港民主派で、彼らは
フェイスブックやツイッターで中国黒幕説を主張しています。
香港・タイ・台湾・ミャンマーなどアジアの民主活動家が結束を示す、インターネット上の
「ミルクティ同盟」にも呼び掛けています。

「ミルクティ同盟」というのは、香港や台湾、東南アジアで広がった若者たちの「反中同盟」のことです。
東南アジアやインドなどお茶を飲む時、よくミルクを入れて飲むのに対し、中国ではお茶にミルクを
入れないことから、「東南アジアの人々から反中国連帯の象徴」と見なして言われます。
中国黒幕説を広めているとされる二つ目は、米国などから資金援助を受けているミャンマー国内の民主派団体で、
香港の民主化運動と同じく、米国が内政干渉し、ミャンマーの民主化を促しているというわけです。

◆「米中対立の縮図」としてのミャンマー問題

環球時報は、複数回にわたって「中国黒幕説」を否定する記事を掲載していますが、日米豪印のクアッドの
動きが活発化し、ミャンマーの軍事クーデターをきっかけに、「中国包囲網」が強化されることを
相当警戒しているように見えます。

このように、ミャンマーの問題を俯瞰しますと「米中対立の縮図」という大きな構図が見えてきます。
まず「全体主義VS民主主義」という価値観の対立軸です。
そして、アジアの地政学上の対立軸として「自由で開かれたインド太平洋戦略VS一帯一路構想」があります。

◆ミャンマーの人々の間で広がる日本への失望、そして怒り

ミャンマーの人々の間では、日本が局面打開のカギを握ると期待されたこともありましたが、
現在は失望、怒りに変わっています。

原因は、日本政府が曖昧な態度を取り続けているからです。

米国やシンガポールでは、国のトップが直接ミャンマー軍を非難しているのに対して、
菅首相は自分の言葉で非難をしていません。
また、ミャンマーの日本大使館は、ホームページで日本大使が軍と会談したことを報告し、その中で
「日本大使が外務大臣と会った」と記載しました。

ミャンマーの人々は「日本政府が軍事政権を認めている」と失望し、それが怒りに転じています。
ミャンマーの人々の期待を裏切った原因は、ひとえに善悪の価値判断が弱いという一言に尽きるでしょう。
中国に対して「自由・民主・信仰」といった価値観ではなく、経済的利益に釣られて、
中国の顔色をうかがうという姿勢が出てしまっています。

◆アジアのリーダーとして日本はミャンマーの民主主義を守り抜くべき

日本は、米国や豪州と同じく、国軍からミャンマーの民主主義を守るという姿勢を明確に示すべきだと思います。
もしミャンマーが中国の傀儡政権になってしまったら、人権無視の全体主義が他のアジア諸国に広がる危険があります。

日本はASEAN諸国の中で、「自由の大国」としてリーダーシップを発揮し、中国発の全体主義がアジアに
広がることを止めなくてはならないと思います。

幸福実現党としては、アウンサン・スー・チー氏の釈放を求めて声明を発表し、菅首相宛てに、
アウンサン・スー・チー氏の解放を求めるための要望書を3月23日に提出して参りました。
今後とも、同じ仏教国ミャンマーとの精神的なつながりを大切にしつつ、
ミャンマーの自由と民主主義を守るための活動を行ってまいります。

釈 量子
執筆者:釈 量子
幸福実現党党首

 

ミャンマークーデターの黒幕は中国か?一帯一路VSクアッド(日米豪印)。米中対立の縮図。スー・チー氏の解放を!(釈量子)【言論チャンネル】

 

 

 

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