犬肉料理で事態紛糾・・・愛犬家襲撃、市民憤激、一部飲食店撤退
2014-06-23 13:45 サーチナ http://news.searchina.net/id/1535718
中国・広西チワン族自治区の玉林市で「犬肉料理」を巡り、事態が紛糾した。
同地では夏至の前後に犬肉を食べる習慣がある、夏至当日には「愛犬家」が犬肉料理を
供する飲食店に乗り組んだことでの、客側との乱闘が発生した。愛犬家の動きに怒りを示す
市民も多い。飲食店の一部は、犬肉料理の提供を取りやめた。中国新聞社などが報じた。
玉林市では犬肉料理が、人々に愛されてきた。特に「夏至に犬肉を食べると病気にならない」
などして、昔から6月になると多くの人が犬肉料理を楽しんできた。 地元の飲食店では、
果物のレイシが地元の特産で、6月には収穫最盛期になることから、「夏至レイシ(ライチ)
狗肉節(夏至レイシ犬肉祭)」として、同時期の犬肉食を盛り上げようとした。
ただし「愛犬家に配慮」などとして、メニューなどから「狗(ゴウ、中国語で『犬』の意」の文字
だけを削除した。
21日の夏至が近づき、玉林市内の飲食店街は騒然とした雰囲気になった。市外からの
愛犬団体や取材陣がつめかけた。玉林市政府はそれまでに、「夏至レイシ狗肉節は、政府
とは無関係」と表明していた。警察は「犬肉を食べても、われわれは干渉しません。
けんかをしたり、人の邪魔はしないでください。手を出した場合、われわれに同行して
いただきます(連行するの意)」と表明した。
21日は犬肉を供する飲食店につめかけた愛犬家と、客の間でつかみあいのけんかが発生した。
客のひとりは顔から血をながすなどのけがをした。警官隊がただちに割って入り、双方を引き離した。
けんかが発生した飲食店の周囲には多くの市民が集まり、現場を取り巻いた。市内では、
「犬肉が好きです。法律を守ることは、もっと大好きです」との垂れ幕も掲げられた。市民によるもので、
犬肉食を攻撃する愛犬家の行為を批判するものだ。 飲食店に入り、犬肉料理を注文し、食べた
男女2人の外国人もいた。欧米系の人とみられる。店の前には多くの市民が集まった。
2人が食事を終えて店から出ると、市民は一斉に拍手するなどで「歓迎」した。 政府前の広場
では、愛犬家と犬肉料理愛好の市民の間の「激烈なる論戦」が発生した。議論は平行線をたどり、
双方とも「不機嫌なまま、引き上げた」という。
さらにインターネットで、「広西チワン族自治区向けの食用犬肉には、慢性的な毒薬が添加されている」
との文章が投稿された。書き込んだのは湖北省在住の未成年少女だった。警察の取り調べに、同少女は
「デマを流した」と認めた。犬肉食をやめさせようとの動機だったとみられている。
少女の処分は発表されていないが、法律を厳格に適用した場合には、懲役5年以上の実刑が
課せられる場合があるという。 騒ぎをいやがる飲食店も多く、すでに17店舗が犬肉料理の提供をやめた。
市政府が、犬肉の扱いで問題がある飲食店を処罰したこともあり、今年(2014年)の夏至前後における
玉林市での食用犬肉の取扱量はかなり減少したという。 ただし、犬肉価格は上昇気味で、加工品
では1キログラム当たり50元(約820円)と、かつてない高値を記録した。愛犬家や愛犬団体が
生きたまま現地に運ばれる食用犬を、流通途中で買い取って引き取ることを活発に行っていることが、
「需給バランス」に影響した可能性がある。(編集担当:如月隼人)
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