日本振興銀行の破綻に思う
幸福実現党党首 立木 秀学(ついき しゅうがく)氏のブログから転載させていただきましたhttp://tsuiki-shugaku.hr-party.jp/index.php?p=&d=blog&c=&type=article&art_id=15
今日の新聞の第一面では、日本振興銀行が破綻し、初のペイオフ(※)が発動されることになったと報じられていました。
(※)破綻した銀行の預金を全額保護せず、預金者に一定額(現行は1千万円)までしか払い戻さない措置
同行の設立と経営において中心的な役割を果たしたのが、日銀出身の金融コンサルタント・木村剛氏です。氏は今年7月に銀行法違反(検査忌避)の疑いで逮捕され、翌8月には起訴されています。そして、ついに銀行そのものも破綻に至りました。
初めてのペイオフ発動というのは“意義深い”ものですが、同行の資産規模は銀行としては比較的小さいので、金融庁の言う通り、金融システムに与える影響は大きくないと考えます。
私としては、木村氏の「栄枯盛衰」にある種の感慨を抱いています。小泉政権の時代に竹中金融担当大臣のブレーンとして金融庁顧問を務め、バブル崩壊以降の銀行の不良債権処理で活躍。2004年には中小零細企業向け小口融資を主体とする新しいタイプの銀行として、当の日本振興銀行を設立しました。その間、数多くの著書も執筆し、経営者として、評論家として、世間の耳目を大いに引いていた方です。
そうした方がいまや刑事被告人の立場にあり、経営していた銀行も破綻してしまいました。この世の「無常」を感じざるを得ません。
法の裁きは裁きとして、重く受け止めなければなりませんが、銀行の不良債権処理は、その進め方において賛否両論はあったものの、結果としては正しい仕事だったでしょうし、中小企業や新興企業に積極的に資金供給する銀行が必要という問題意識は当を得たもので、それを実践に移そうとしたチャレンジ精神も評価されてよいと思います。
ただ、実際の銀行経営は大変だったということでしょう。無理な拡大路線や不明朗な取引がたたって、不良債権が積み上がり、経営が悪化しました。これを受けて長期にわたる金融庁の立ち入り検査が入り、その中で銀行法に抵触する不祥事を引き起こしたらしいということです。
ちなみに木村氏は昨年6月、自身のブログで幸福実現党が当時掲げていた政策について論評しています( http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-e1c3.html )。
その中で、「私個人は、幸福実現党の信奉者にならないでしょうし、次の選挙でも幸福実現党に票を入れない」と明言しつつも、「これ(筆者注・幸福実現党の政策)を作成したブレーンはかなりの知恵者だと思いますね。もしも、宗教色が薄かったら、少なからぬビジネス関係者は、幸福実現党に投票するかもしれません」と、それなりにポジティブな評価も述べています。
「どうせだったら、わが党を全面的かつ積極的に推奨して下さっていれば、昨年の衆院選でわが党が勝利して、積極的な景気回復策を実行できたかもしれず、その場合、日本振興銀行も経営が楽になって不祥事も起こさずに済んだかもしれないのに」と思うのは、我田引水が過ぎますでしょうかね?
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