幸福実現党
江夏正敏の闘魂メルマガ vol.218
2025年1月21日発行
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江夏正敏 幸福実現党 幹事長のオフィシャルブログ
http://enatsu-masatoshi.com/
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1、江夏正敏の「闘魂一喝!」
「税制改正大綱―103万円の壁、防衛増税、ガソリン税、法人税などを読み解く」
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24日に召集される通常国会で政府・与党は、新年度予算を年度内に成立しようとするでしょう。いつもと違うのは、少数与党ということで、野党と調整しながら進めなければならない点です。
その時の議論のベースとなるのが昨年末に閣議決定された与党の「税制改正大綱」です。今回のメルマガは、与党の「税制改正大綱」をどう読むかをお届けしたいと思います。
字数も限られているので、ざっくりした議論になるかと思います。
●税制改正大綱とは。
国の予算や税改正をどうやって決めるのか。戦後は自民党の税務調査委員会(通称「税調」)が多大な権力を持っていました。
ところが小泉氏が首相になったころから、官邸が主導権を握ろうとし始め、昔より力は弱まっています。とはいえ、影響は大きいと言えます。その与党税調が策定したのが「税制改正大綱」です。
●今回の特徴―103万の壁、防衛増税、法人税、ガソリン税、地方税。
令和7年度税制改正大綱の特徴として、有名になった103万円の壁、防衛増税、暮らしに直結するガソリン税、法人税や地方税などがあります。
大綱を読み込むと、小さなテーマにとらわれて、全体が見えなくなる感じがあります。このような文書を読むときは全体感を持って読みたいものです。
●税制改正大綱の所感。
私の全体所感は「政府・与党は少数与党になってしまったので、野党の意見も聞かねばならなくなり、
“103万円の壁”で押し込まれて『減税をしていますよ』という感じをかもし出していますが、実際は他の所でステルス増税を仕掛けて、全体的には減税どころか増税路線を堅持している」という感じでしょうか。
税調もしくは財務省の発想は、いかに税金を取るかにあるので、国民を豊かにする発想は乏しいと言えます。(もちろん国民を豊かにするポーズは取っていますよ)
●デフレ脱却、明るい兆し!?
「デフレ脱却、明るい兆し」と自画自賛しています。また、将来に対して甘く危険な展望を持っています。
今まで政府は借金繰り返し、そしてお札を刷り過ぎています。そのお金で、バラマキをしたり、株を買ったり、バブル的な経済に誘導しながら、物価高の一因となり、挙句の果てに円安となっています。
企業は好調なのは海外部門で、その資金は国内に還流していません。実体経済、つまり国民の仕事の生産性が向上していないにも関わらず、賃上げを要求するなど、社会主義的な政策を強要していますね。
政府は税金や社会保険料を上げ続け、ムダを省く努力をせず、だんだんと国民負担率は高くなるばかりです。このような状況では、将来に不安を抱え、若者は子供を産むことを避けるでしょう。
全体的には真綿で首を絞めるような状態で、いずれ死に至る状況です。もし、政治が改革を怠れば、いずれ市場が痛み伴う調整を自然とするでしょう。
微調整しかできない政府・与党の発想では、この難局は乗り切れないと思います。アメリカのトランプ大統領ぐらいの発想と力がないと日本は変わりません。このままでは衰退していくのみなのですが。
●103万円の壁。
年収が103万円を超えると、所得税が発生して手取りが減るというもの。働くと損をするという仕組みは良くないですね。その意味で、今回、壁がクローズアップされたことは意義があります。
国民民主は178万円まで引き上げたいのですが、与党は123万円で止めときたいようです。どちらにしろ、壁が残ると言う意味では、働き損の仕組みが残るわけで、この仕組みはあまり良くありません。
特に与党の123万円は物価上昇分を入れただけで、あまり減税効果はなく、むしろ今までやってなかったことに問題があるぐらいです。
178万円まで引き上げると、かなりの減税になるのですが、同時に無駄を省く歳出カットも提言しなければなりません。ところが、そのような提言は無いようです。
このままだと国債発行などで財政赤字が膨らみ、円安、物価高が進み、インフレ税で国民が苦しむ可能性があります。
●106万円、130万円の壁。
103万円の壁がクローズアップされていますが、非課税から税率5%が課せられる感じなので、それほど大きな影響力はありません。もっと大きな問題は、社会保険料がからんでくる106万円、130万円の壁です。
例えば、106万円の壁を超えたら、約15万円の社会保険料がかかり、手取りは90万円ぐらいに急減します。財務省はこの条件を緩和し、すなわち社会保険料を払う人を多くしようとしています。
その数、ざっと200万人が新規に社会保険料を払うことになります。(年収106万を撤廃し、企業規模51人以上を無くし、週20時間以上働く人を対象)
月収8万円の人は給与額から約15%を社会保険料として差し引かれます。しかも、中小企業側は、折半で負担する仕組みなので、負担が増えます。
さらに、個人の負担を減らすために、企業側に折半以上の負担をさせることを財務省は考えています。マジでの大増税です。
しかも、パートさんが社会保険料を支払っても、年金は破綻への道を進んでいますので、将来、もらえない可能性が大きいです。
●ミキサーのレバーを操作する財務省。
私は、今回の議論を見ていて、音楽で使うミキサーだと感じています。
たくさん上下するレバーがあって、どこかの控除を上げると、別の場所のレバーを下げるという感じで、トータルの税収を絶対に減らさないという固い意志を感じます。
やってる感満載ですが、全体をみると、変わっていない。103万の壁の議論が出てすぐ、106万の壁を政府が言いだしましたからね。
●究極の解決法はフラット税制。
一番公平でシンプルな税制はフラット税制です。税制はシンプルで万人が分かりやものが良いのです。フラット税制を導入した国は、脱税や節税をする企業や人は減って、税収が増えました。
また、経営者など、税金を納めるために膨大なエネルギーを費やしていたのですが、それが無くなって、自分の事業に打ち込むことができ、生産性があがって、経済が発展するのです。
税収が増えて、国民が豊かになるなら、それが一番です。まあ、トランプぐらいの大転換が必要ですが。政府・与党や財務省の「仕事をしていますよ」感を何とかしたいものです。
●防衛増税―防衛は必要、増税は必要なし。
2022年度末に防衛増税が閣議決定されました。2023年度から5年間で防衛費を総額43兆円、14.6兆円を増額するとのこと。所得税、法人税、たばこ税が増税ターゲットです。約1兆円確保する目論み。
今回の大綱で所得増税は先送りになりましたが、2026年以降、防衛特別法人税を導入し、実効税率ベースは1%ぐらいの増税です。たばこも段階的に引き上げることが決まりました。
結論から言うと、過去最高の税収が続いているので、増税の必要はありません。(ちなみに、お札を刷ったりした歪んだ政策で税収が最高になっている)
増税しなくても無駄を省いて財源にすべきです。飲み残しの薬代だけでも1兆円ぐらいあります。その他に、男女共同参画事業、LGBT理解増進法、GXの環境債など、数千億から数十兆円規模の無駄があります。
デジタル庁、こども家庭庁など無くしても問題ありません。一番の本丸は社会保障関係なのですが、ここをどの党も言わないのがダメですね。ここに無駄がたくさんあります。
また、増税をして経済力が落ちてしまうと、国力が落ちます。すなわち防衛力も落ちます。安全保障戦略は国の総合力なので、経済力が落ちる増税に頼ることは好ましくありません。
●法人税、ガソリン税、地方税など。
まだまだ言いたいことがあるのですが、字数が多くなるのでこれくらいにしておきます。
大綱では法人税減税は失敗したようなことを書いています。
増税し、国による政策誘導を行いたいらしい。自分たちの政策が通用しないので、上から目線で指導しようとする社会主義の発想そのもの。まあ、失敗するでしょう。
自動車関連税についてもいろいろ言っていますが、その本音は、ガソリン車からEV車に代わっていくと、今までの税体系では税収が減るので、新たな走行税とかを導入したいような感じが出ています。
これも発展を阻害します。そもそも車はぜいたく品ではなく、必需品に変わってきているのに、なぜ、様々な税金をかけ続けているのか。ここが問題です。
一度、暫定でも税金を取ったら、絶対に死守する財務省の感じが嫌ですね。
さらに地方創生について言及していますが、もう30年以上前から言ってますよね。1億円の金塊を覚えている方も多いと思います。
まあ、ほとんど成功せず、お金が無駄になったということです。間違ってもお金をバラまくことは止めていただきたい。
●スケールの大きな話をすべき。
日本の財政、経済は、危ない状況です。小手先で何とかなる時期は終わりました。もっとスケールの大きな話をしないと、日本は衰退していくでしょう。
例えば、好き嫌いはあると思いますが、アメリカのイーロン・マスク氏のような発想です。
数百万人におよぶ政府職員の削減(これはアメリカだからできるのですが)、省庁廃止、多様性や平等の教育に10億ドル以上費やしていることを無くすなど。既存の政党では無理かもしれません。
日本でこのような発想を持っているのは幸福実現党だけです。日本がどうしようもなくなったら待望論が出てくるのかもしれませんが、スケールの大きな発想は出し続けていきたいと思います。
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2、編集後記
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通常国会が間もなく始まります。少数与党の対応がどうなるか。
夏には参院選があるので、各党とも手柄を取りに行くでしょう。
そのとき、103万の壁を主張する国民民主と連携するか、
教育無償化を言っている維新と協力するか。
はたまた、石破政権が孤立し、政局となるか。
まあ、政治ゲームに没頭し、日本の舵取りが疎かになることを危惧しています。
正しく、日本の状況を診断し、正しい政策判断ができることを願っています。
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◆ 江夏正敏(えなつまさとし)プロフィール
1967年10月20日生まれ。
福岡県出身。東筑高校、大阪大学工学部を経て、宗教法人幸福の科学に奉職。
広報局長、人事局長、未来ユートピア政治研究会代表、政務本部参謀総長、
HS政経塾・塾長等を歴任。
現在、幸福実現党・幹事長。
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