北朝鮮、米国への最も切迫した脅威=ハリス前太平洋軍司令官
2018/05/31 07:34
[パールハーバー(米ハワイ州) 30日 ロイター] - 米太平洋軍司令官(海軍大将)を退任するハリー・ハリス氏は30日、北朝鮮が依然として米国にとり最も切迫した脅威との認識を示した。
© REUTERS 北朝鮮、米国への最も切迫した脅威=ハリス前太平洋軍司令官
ハリス氏は、米国の駐韓国大使に指名されている。
同氏は司令官交代式で「北朝鮮は引き続き米国に対する最も差し迫った脅威だ。北朝鮮による米国に到達する恐れのある核兵器搭載可能ミサイルの保有は容認できない」と述べた。
そのうえで「米国およびわれわれの同盟国による焦点を絞った関与がなければ、中国はアジアを制覇するという野望を果たすだろう。可能な分野では中国政府と協力すべきだが、必要に応じ、立ち向かう用意を整える必要もある」とけん制した。
米、「インド太平洋軍」に改名=司令官交代、ハリス氏駐韓大使へ
https://www.jiji.com/jc/article?g=prk&k=2018053100240&p=0180531at02&rel=pv
【ワシントン時事】マティス米国防長官は30日、ハワイ州パールハーバー・ヒッカム統合基地で行われた太平洋軍司令官交代式典で演説し、同軍を「インド太平洋軍」に改名すると発表した。式典では、日系のハリス氏に代わる新司令官に、フィリップ・デービッドソン海軍大将が正式就任。小野寺五典防衛相も参列した。
マティス長官は「太平洋とインド洋における同盟国や友好国との関係は地域の安定を維持する上で極めて重要だ」と強調。二つの海の連結性が高まっているとし、太平洋全域とインド洋までの広大な地域を管轄する太平洋軍の名称変更を宣言した。
日米両国は中国の領土拡張主義などに対抗するため、インドやオーストラリアなどとの連携強化を目指す「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進している。
新司令官のデービッドソン氏は、欧州やアフリカなどを管轄する第6艦隊司令官や海軍艦隊総軍司令官を歴任。昨年、第7艦隊所属のイージス駆逐艦が相次いで衝突事故を起こした際には、海軍の包括的調査を主導した。今後、北朝鮮問題や中国による海洋進出の対処に取り組むことになる。
日系人として初めて太平洋軍司令官に就任したハリス氏は駐韓国大使に指名されており、上院での承認を経て7月末までに就任する見通し。(2018/05/31-06:47)
,