最新鋭輸送機MV-22オスプレイの配備の重要性を問う(2)
[HRPニュースファイル872]より
文/幸福実現党山口県本部 政務調査部長 石橋 昇
前回に続き、オスプレイの性能やオスプレイが安全保障に果たす重要な
役割について述べてまいります。
◆懸念に過ぎないオスプレイ配備の不安
昨年、オスプレイ配備について左派マスコミは、様々な憶測を報じましたが、
結局は「最初からオスプレイ反対ありき」の報道で騒音や事故率など
不安を煽るだけのものでした。
まず騒音については、水平飛行ができるオスプレイはヘリコプター特有の
ブレードスラップ音が少なく原理的に従来のヘリコプターよりも静かです。
昨年8月に普天間基地に配備するためオスプレイ12機が岩国に一時駐機いたし
ましたが、そのとき岩国市に寄せられた苦情10件のうち9件はオスプレイ
ではなく報道のヘリコプターへの苦情でした。
安全性についても、10万飛行時間あたりの事故件数を示す事故率について
MV-22オスプレイは1.93にとどまり、海兵隊所属のヘリを含む航空機の
平均事故率2.54より低いと報じられています。
昨年8月には、オスプレイによる大統領補佐官、シークレット・サービスおよび
記者の輸送が行われました。安全性には格段の配慮が要求されるホワイトハウスの
スタッフの移動で運用されたのは初めてのことです。
オスプレイの配備にあたっては、地元沖縄の反対により普天間基地への直接配備
が難しかったため、岩国基地に一時駐機させた後に普天間基地に移動させる
という配慮が取られました。
配備の経緯は、当時の防衛大臣であった森本 敏氏が著書
「オスプレイの謎。その真実」(海竜社刊)のなかで詳しく述べられております。
岩国市の福田市長も「オスプレイの一時駐機は基地機能強化に当たらない」
と述、べ駐機を事実上認めておりますし、岩国市議会も先般議会に上程された
「オスプレイの低空飛行訓練に反対する議案」を21対10の大差で否決しております。
いま岩国には、普天間基地にある空中給油機能をもった輸送機KC-130を岩国基地に
移設すべく交渉が進められております。
既述の通り空中給油により、オスプレイの展開半径が朝鮮半島まで及ぶ性能を
考えた場合、岩国市に企案された本計画は安全保障上きわめて妥当です。
◆認められつつあるオスプレイの重要性
オスプレイの初の配備から一年ほど経過しましたが、沖縄の基地負担の軽減の
ため、オスプレイの訓練の一部が本土でも行われるようになり、昨年10月には
滋賀県高島市の饗庭野演習場での訓練が行われました。訓練にあたって高島市長も
特に大きな異議を唱えませんでした。
また台風のため中止にこそなりましたが、高知県での日米共同の防災訓練でも、
南海トラフ巨大地震による津波被害を想定し、オスプレイが山口県の岩国基地と
高知県内の自衛隊施設との間で物資輸送などをする予定でした。
オスプレイ配備の話が出た当初は配備に疑問を呈する報道も多かったものの、
結局一年ほどが経過し、最新鋭輸送機MV-22オスプレイの重要性が着実に認識
されつつあると感じております。
先般起きたフィリピンでの未曾有の台風被害の救援活動にあたっても、オスプレイ
が救援活動のため派遣されました。
◆日米同盟のいっそうの深化を
2011年の東日本大震災の被災地では、大規模な救援活動が展開されました。
自衛隊は10万人を動員し、人命救助や物資の輸送、炊き出しなど幅広い支援活動
にあたりました。
米軍も支援活動を「トモダチ作戦」と名づけ、1万8千人を派遣。日米同盟の真価
が発揮されました。先般のフィリピンでの台風被害の救援活動にあたっても、
米軍や自衛隊が活躍しております。
当時の民主党政権下で普天間基地移設問題が暗礁に乗り上げたことにより、日米同盟
は冷え込みましたが、もしオスプレイの配備までも頓挫するようなことがあった
としたら、日米同盟に致命的な亀裂を与えるところでした。
中国による不法侵入がエスカレートしている今、また朝鮮半島情勢の緊張が高まる
なか、子どもたちの未来を守るため、我が国の領海や主権を守るため、東アジアの
平和を守るためにも日米同盟の深化が不可欠です。
集団的自衛権の行使容認など自衛隊関連法案の見直しも含めて、いっそうの日米同盟
の深化を図るべきです。
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