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新刊書『バイデン・トランプ守護霊インタビュー』トランプ再選は?【前編】選挙の仕組みを簡単解説、トランプ再選の可能性。(及川幸久)【言論チャンネル】
http://hrp-newsfile.jp/2020/3954/
2020.09.29
https://youtu.be/cMW334BQZXo
(9月15日収録)
幸福実現党外務局長 及川幸久
◆トランプ再選はあるのか
今回のテーマは、アメリカ大統領選挙直前に控えて、「果たしてトランプ再選はあるのか」です。
まず、アメリカ大統領選挙の仕組みを説明します。
アメリカ大統領選挙は、日本のように街頭演説や政見放送はありません。基本的にはテレビコマーシャルによる選挙が中心です。
両陣営ともテレビコマーシャルをいくつも作り、それをテレビやネットで流します。
(※両陣営のコマーシャルは、下記の動画(02:29〜06:31)で紹介しています。)
◆バイデン陣営のトランプ批判
バイデン陣営のテレビコマーシャルのテーマは「コロナウイルス」です。
この映像の内容は、バイデンは、1月の段階でコロナウイルスに関して中国を批判するスピーチを行ったのとは対照的に、トランプは、2月に「中国がコロナ対策で一生懸命やっている」と讃えていたというものです。
そして映像では、トランプがアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のアドバイスを聞かずにウイルスを甘く見た結果、アメリカ人に感染者が広がり、死亡者が増えたと批判しています。
「これを変えるのは、バイデンだ」というのが、民主党のコマーシャルです。
◆トランプ陣営のバイデン批判
対してトランプ陣営のコマーシャルは、オバマ政権でバイデンが副大統領であった時にアメリカの製造業をどんどん中国に移すよう促したため、6万以上のアメリカの工場が潰れた様子を流しています。
その結果、アメリカ人の雇用は減少しますが、そんな時にバイデンが中国に訪問した映像と続きます。
工場が潰れ中産階級以下の人たちが仕事を失っていった中で、それを元に戻したのがトランプ政権だった。「バイデンが大統領になったら、同じことがまた繰り返される」、これがトランプ陣営のテレビコマーシャルです。
このように、大統領選挙のテレビコマーシャルは相手方の批判しかしていません。この雰囲気を知っていただいた上で、「アメリカ大統領選挙の仕組み」を説明します。
◆支持率ではバイデンが優位だが
去年の10月からの米各社の世論調査の支持率の平均を見ると、終始バイデンが上回っています。
9月14日時点で、バイデンがトランプに対して「プラス7.1%リード」しています。このリードはかなり大きいものですが、最大で14%もの差ありました。
日本のマスコミは、それをうのみにして「バイデンが勝つだろう」と報道しています。
しかし、4年前の大統領選挙の時も民主党のヒラリーがリードしていました。現在のバイデンよりもっとリードしていたのです。
そのリードは投票当日まで変わりませんでした。しかし結果はトランプが勝利したのです。その最大の理由は、大統領選挙は「個人の票数」ではなく、「選挙人の票」で決まるからです。
◆複雑な大統領選挙の仕組み
選挙人は、アメリカ50州にそれぞれ割り当てられています。
選挙人は、田舎の州は3人とか4人ですが、カリフォルニア州は55人、テキサス州は38人、ニューヨーク州は29人で、人口の多いところは割り当ての選挙人が多いのです。
アメリカは連邦国家で、州は基本的に独立した国のようなものです。だから大統領選挙は、それぞれの州がそれぞれの州の大統領を選ぶのです。
例えば、カリフォルニア州はカリフォルニア州として大統領選挙をやって、1票でも多く取った候補者がカリフォルニア州の勝者です。
1票でも多く得票した候補がその州に割り当てられた「選挙人」の票数をすべて獲得する「勝者総取り方式(ウィナーテイクオール方式)」で行われます。
例えば、カリフォルニア州は選挙人が55人ですが、仮にバイデンが6割取って、トランプが4割取っても、バイデンが票数の55を全部取るルールです。
各州に割り当てられた選挙人の合計は538人ですが、過半数の270を超えた方が勝利します。
◆バイデンが有利?
前回、複雑な大統領選挙の仕組みを説明しましたが、その仕組みは、さらに複雑です。
大統領選は11月3日が投票日ですが、選挙をやる前から勝者が決まっている州が沢山あるのです。
民主党の候補者が勝つことが決まっている州を「ブルーステート」(青)といいます。共和党の候補者が勝つことが決まっている州を「レッドステート」(赤)と言います。
「リアルクリアポリティクス(RealClearPolitics、RCP)」という有名な世論調査の統計では、9月15日の時点で、バイデンが取る州が決まっている州の選挙人の数が222で、トランプが取る州が決まっている州が125です。
過半数が270ですから、バイデンはあと50弱。トランプはあと150です。これだけ見ると圧倒的にバイデンが有利です。
◆激戦州がトランプの勝機を決める
まだ決まってない州の選挙人の合計は191残っているのですが、選挙人が38のテキサス州と選挙人16のジョージア州は、まず間違いなく「赤」(トランプ勝利)になります。
大都市圏で選挙人が多いカリフォルニア(55人)、ニューヨーク(29人)、イリノイ(20人)の合計が、100人以上となり民主党が取っています。これがバイデンとトランプの差です。
候補者が誰であったとしても、共和党は初めから100ポイントのハンディキャップがあり大統領選挙に勝つのは至難の技です。
共和党は、100ポイントを他州でひっくり返さなければなりません。これをひっくり返す方法は「激戦州を取る」ことです。
◆トランプ勝利の方程式
激戦州は、「スイングステイト」と言われ、「赤」(トランプ)でも「青」(バイデン)でもない州です。
その中で特に重要なのが、フロリダ州、ペンシルベニア州、オハイオ州、ミシガン州で、先日、トランプはミシガン州で大きな演説をやりました。
激戦州における各州の支持率をみると、9月14日時点で、次のようになっています。
フロリダ州 バイデン +1.2%
ペンシルベニア州 バイデン +4.3%
オハイオ州 バイデン +2.4%
ミシガン州 バイデン +4.2%
全てバイデンがリードしていますが、そのリードは、1%、2%。多くても4%で、まだどちらが勝つか分かりません。
4年前のヒラリー対トランプの大統領選挙では、フロリダも含めて激戦州をトランプが全部取りました。
また、先の世論調査で全米ではバイデンが7%以上リードしているのですが、ただこの数字に入っていないものがあります。
それが、「シャイなトランプ支持者」といわれる人たちです。「トランプを支持」を公に口に出して言えない人たちの票です。
◆激戦州を制する者が大統領選を制する
もう一度、4年前の大統領選の結果を数字でみると、選挙人の数は、トランプが304票、ヒラリーが227票。個人票では、ヒラリーが6585万票、トランプが6298万票です。
個人票では300万票近くもヒラリーが上でした。全米の支持率でもヒラリーの方が上でした。しかしルールは選挙人の数なので、激戦州をすべて制したトランプが304票を取って勝利しています。
特に重要なのが五大湖の近くにある選挙人18のオハイオ州です。オハイオ州で勝てなければ大統領選挙で勝てないというジンクスがあります。
もちろん、トランプは今回も激戦州で全部とないとダメです。しかしバイデンは、激戦州を1個取ったら勝ちです。
◆イギリス機関の世論調査の結果
世論調査ははあてになりませんが、しかし一つ私が信頼している世論調査があります。
イギリスの「サンデーエクスプレス」という新聞社と「デモクラシーインスティチュート」というシンクタンクが共同で行っている世論調査です。
アメリカのメディアではないので、ある意味、客観的です。一番直近の8月の結果を見てみましょう。
トランプ48%
バイデン45%
2カ月前の6月の結果では両方とも47%でしたので、ここに来てトランプが上げています。
では、激戦州はどうか見てみます。
トランプ49%
バイデン42%
激戦州はかなりトランプがリードしています。
この世論調査の結果を選挙人数に当てはめると予想はこうです。
トランプ319
バイデン219
結果は、トランプの圧勝です。果たしてどうなるか、これも一つの予想なのでまだわかりません。
次回は、アメリカ大統領選挙について幸福実現党大川隆法党総裁が出された次の書籍からポイントを探って参ります。
■『米大統領選 バイデン候補とトランプ候補の守護霊インタビュー』
大川隆法著/幸福の科学出版
・世界の課題に対する両候補の本音を探り、11月に迫る米大統領選のゆくえを占う。
・「私が再選されて、2年以内に習近平を失脚させる」(トランプ守護霊)
(日本語)https://www.amazon.co.jp/dp/4823302125/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_VCWCFb5MXMTRX
(英 語)https://www.amazon.com/dp/1943869928/…
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