真の人権について
2012-05-31
井原義博 氏、ブログ転載
１． 中国では人の命が軽い
先日、ウィグルと南モンゴルの方にお話しを聞く機会が
ありました。
これらの国では民族の独立や自由の回復を訴える人たちに対して、
中国当局から暴力的な取り締まりを受けたり、漢族（民間人）に
よる暴力も多発しています。
東京で開催された世界ウィグル大会でも、六歳くらいのウイグル人
の子どもを漢族の大人が取り囲み、蹴ったり踏みつけたり、といった
暴力をふるっている映像が紹介されていました。
中国の異民族に対する暴力をも厭わない高圧的な姿勢を見ると、
中国人には人間性を尊重する、といった考え方は存在しないか
のようです。
１９８９年の天安門事件では多くの中国人も政府によって虐殺
されましたが、当時の小平国家主席は、中国は国家権力による
強制的な統治がまだ必要である、といった見解を発表していました。
すなわち、中国政府そのものが国家体制を維持するためには、
中国人も含めた人々の人権は抑圧されても構わない、という見解
を持っているわけです。
そのような考え方が一般の国民の間でも当たり前になっており、
民族間の暴力を引き起こす一因となっているのかもしれません。
２． 世界人権宣言
１９４８年に国連で世界人権宣言が採択されました。
この宣言は自由権、参政権、社会権などの様々な権利について
規定されています。
ここでは自由権について触れてみたいと思います。
自由権とは、国家から制約ないし強制されずに、自由に物事を考え、
自由に行動できる権利のことをいいます。
自由権には信教の自由、思想の自由、表現の自由などがありますが、
これらはすべて国家から干渉されてはならないものなのです。
すなわち、人権（自由権） は国家の管理の枠の外にあるもの
であり、言葉を換えれば、国家があろうがなかろうが、人間に
付随して存在する権利なのです。
しかし現実社会においては国家が最大の権力を持っているため、
相対的に弱者である人々に対して、国家権力による人権の蹂躙が
繰り返し行われてきたのは歴史的な事実でもあります。
中国から外に目を向けてみても、たとえば中東諸国などでは
独裁的な国家体制の元で、専制的な統治が続いています。
３． 幸福実現党の考え方
私たちにはそれぞれ個性があります。
個性を発揮するということは、私たちを自分たらしめている思想を
外に表したり他者に働きかける行動をとることで、私たちそのもの
を表現しているということです。
この表現形態は上に述べた自由権と密接に結びついています。
私たちが私たちであるために、
この権利は最大限に守らなければなりません。
それが人間の尊厳なのです。
幸福実現党は新・日本国憲法試案の前文で
「神の子、仏の子としての本質を人間の尊厳の根拠と定め」る、
と述べています。
中国などの唯物論国家においては魂の存在など認めていないため、
人間の尊厳は国家によって与えられる、と考えているのでしょう。
ですから国民の生殺与奪の権利も国家にあることになり、国家に
よるどんな圧政も可能となります。
しかし歴史的に見てもフランスの人権宣言やアメリカの独立宣言
では人間は平等であることが明記されていますが、この「平等」観は
聖書にある「神の元の平等」から来ていることは明らかです。
この出発点が大切なのです。
唯物論的な人間観では、本当の意味の人権が説明できません。
それは中国の統治を見れば一目瞭然です。
人間の本質は仏神から作られた魂であり、その魂の向上を図るために、
この世に繰り返し生まれてきて様々な経験を積んでいる、というのが、
「幸福の科学」が説明している霊的人生観です。
この霊的人生観を元にして私たちの生き方を構築していくことが、
私たちに託されているのです。
人権を考えるときにも、この霊的な視点は外すことはできません。
宗教と政治は全く別のものではなく、政治の原理の中にしっかりと
源流として取り込まなくては、理想の政治を実現できないのです。
http://ameblo.jp/muggle1009/entry-11265191131.html
転載、させていただいた記事です
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