... ;小沢神話、崩壊!;.';:゛;";゛;.,
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民主惨敗19勝37敗、参院“前哨戦”「小沢神話」遂に崩壊 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100413/plt1004131621008-n2.htm
夏の参院選の行方を占う先行指標として、政権交代以後の地方選挙の結果が注目されている。昨年の総選挙で圧勝した民主党だが、今月13日までに民主党系候補が出馬した知事選と市区長選では19勝36敗、黒星先行の散々な戦績なのだ。特に、年明け以降は小沢一郎幹事長の地元・岩手や都市部でも敗北、「政治とカネ」の問題などが暗い影を落としている。「小沢神話」崩壊の序章なのか-。
昨年9月から4月13日までの約半年間に行われた知事選と市区長選のうち、民主、自民両党がそれぞれ公認や推薦、支持などを決めた候補の選挙戦を抜粋、集計した。
その結果、民主党系候補は通算32勝38敗。自民党など野党との「相乗り」を除けば19勝36敗で、年明け以降は8勝17敗。内閣支持率が急落した3月に至っては、なんと5戦全敗なのだ。対する自民党系候補は30勝10敗(相乗りを除けば17勝8敗)。
民主、自民両党系の候補者によるガチンコ対決でみても、自民11勝に対し民主はわずか5勝。「地方だけをみれば、どちらが政権党なのか分からない」(民主ベテラン議員)状況なのだ。
象徴的なのが「小沢王国」岩手県内の地方選。八幡平市長選に続き、3月の久慈市長選でも民主、社民推薦の新人候補が現職に敗れた。
岩手2区選出の畑浩治衆院議員や達増拓也知事らが新人候補の応援に入るなど、「民主党県連が陣営を全面的に仕切っていた」(地元政界関係者)にもかかわらず、支持は広がらなかった。
鳩山内閣の迷走ぶりや政治とカネの問題が影響したとみられ、民主党県連幹部も「有権者にマイナスの印象はあった」と影響を認めている。
さらに、民主党が比較的強い都市部でも「地方の乱」が起きている。
埼玉県の鶴ヶ島、ふじみ野などに次いで、3月の戸田市長選も民主党系候補が落選。2月の町田市長選も現職に大差つけられ、惨敗した。小沢氏が応援に駆けつけるなど、「異例のてこ入れ」も実らなかったのだ。
民主党が地方選で負け続ける要因はどこにあるのか。
選挙プランナーの三浦博史氏は、政治とカネや鳩山内閣の支持率急落などが影響したとの見方を示したうえで、「民主への風がとまり、もはや民主党のブランド力は効力が薄れた。今後は候補者自身の実力勝負になってくる」と解説。民主党中堅も「政治とカネの問題で、せっかくの政権交代の追い風が逆風になり、潮目が変わった」とこぼす。
地方組織の弱さを指摘する声もある。自民党関係者は「もともと選挙運動の手足となる地方議員の数が少ないなど、民主党の地方組織の脆弱さが浮き彫りになっただけだ。推薦などしても負けるのは支援組織の実体がないのに等しい」と断言する。
実際、2009年末時点の全都道府県議(2708人)の党派別人数は、自民党所属が1277人(47%)に対し、民主党所属は3分の1の429人。市区町村議員に限れば7割以上が無所属で、その多くが保守系とされる。
昨年の総選挙では岩手や山梨など民主党が議席を独占し、「自民ゼロ」地域も生まれたが、地方議員レベルでは依然、自民党系が強い勢力を維持しているのだ。
こうした自民優位の地方政界を一変させるため、小沢氏は参院選や来春の統一地方選に向けて、各地の市長選などに候補を積極的に擁立。統一地方選では、道府県議選と指定市議選の定数が3以上の選挙区に、2人以上の候補を立てる方針を決めた。
「戦って地方組織を強くする」(民主党関係者)小沢流の選挙戦術で、自民党の地盤を“土壌改良”し、党勢拡大を図ろうとしているのだ。
しかし、地方選の戦績を見る限り、そんなシナリオは政権交代から半年で瓦解しつつあり、4月を迎えても好転する気配はない。
民主党は「反民主票」が分散した多摩市(東京)、保守分裂で漁夫の利となった宇土市(熊本)の両市長選こそ白星をつけたが、参院選の前哨戦として注目された与野党激突の鳥取市長選に惨敗したからだ。
民主党系候補の知名度不足も響いたが、同党の川上義博県連会長は「(地方選の)負け越しから脱しなければ、民主党全体に悪影響を及ぼしかねない」と危機感を強めている。
菅直人財務相の義兄が出馬した浅口(岡山)市長選では、菅氏が3度も応援に入ったが、及ばなかった。
政治広報システム研究所の久保田正志代表は、「明確な対立軸のない地方選は地域事情に加え、国政も反映しがちで、局地戦の結果は無視できない。参院選で民主党の単独過半数はかなり厳しい」と指摘する。
3カ月後に迫った参院選。「第3極」乱立の気配が漂う中、4月は18、25日とそれぞれ10カ所以上で市長選が実施される。民主党は地方で巻き起こる“負の連鎖”を断ち切ることができるか。