2016-12-08 の記事に追記
幸福実現党
江夏正敏の闘魂メルマガ vol.79
2016年12月6日発行
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江夏正敏 幸福実現党
政務調査会長のオフィシャルブログ
http://enatsu-masatoshi.com/
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1、江夏正敏の「闘魂一喝!」
「死刑制度はなくすべきか」
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●死刑制度への関心の高さ
最近、様々な地域で、有権者の方から「幸福実現党は、死刑について賛成ですか、反対ですか」という質問をよくいただきます。
皆様、死刑についてどのように考えたらよいのか、明確な判断基準がないようです。とても難しい問題ですから、止むを得ない面はありますが。
●「殺したがるバカどもと戦え」と言う瀬戸内寂聴氏
例えば、今年の10月に、死刑制度に関するシンポジウムで、瀬戸内寂聴氏がビデオメッセージで「人間が人間の罪を決めることは難しい。
日本が(死刑制度を)まだ続けていることは恥ずかしい」と述べました。
さらに「人間が人間を殺すことは一番野蛮なこと。みなさん頑張って『殺さない』ってことを大きな声で唱えてください。
そして、殺したがるバカどもと戦ってください」と発言しました。
それに対し、全国犯罪被害者の会などが「被害者の気持ちを踏みにじる言葉だ。被害者はみんな加害者に命をもって償ってもらいたいと思っている。
そのどこが悪いのか。バカ呼ばわりされるいわれはない」と反発したのは記憶に新しいところです。
死刑制度はバカなのか、それとも認められるのか。
ということで、今回のメルマガは「死刑制度の是非」について述べてみたいと思います。
ある意味、宗教政党である幸福実現党だからこそ、納得のいく答えが可能かと思います。
●凶悪犯罪の悲劇
アメリカでは、学校で銃の乱射による殺傷事件が後を絶ちません。日本でも今年の7月に、相模原障害者施設殺傷事件が起きました。
亡くなった方が19人にのぼり、戦後最多の犠牲者と言われています。
このような凶悪犯罪に対して、死刑を適用しなくてよいのかという問題は、常にあります。
どれだけ殺しても、死刑制度が適用されないとなれば、犯罪を抑止することができなくなっていくでしょう。
死刑制度を安易に廃止すれば、このような凶悪犯罪を助長してしまう可能性があります。
●凶悪犯罪の予防のために必要
警察などによって犯罪の抑止力を高めることは必要ですが、「何人殺しても絶対に死刑にならない」と思うと、
本当に何人も人を殺す犯罪者が出てくることがあります。
人を殺せば、その報いが自分にも来ると思うと、犯罪を止まる人も実際にいます。
行政は、やはり犯罪者よりも善良な市民を第一に守る義務があると言えるでしょう。
一般市民を守るためにも死刑を完全に無くせないのではないでしょうか。
日本のように比較的治安が安定している国であっても、たまに異常性格者が現れて、罪もない多くの人たちを殺傷することがあるので、
「凶悪犯罪の予防」のために、死刑制度は必要悪として存続すべきかと考えています。
●宗教的な視点が必要
ここで宗教的な視点から考えてみたいと思います。現代の既存宗教では、「殺すことは絶対にダメ」と考えているところが多いようです。
もちろん、幸福実現党も「殺すことは悪である」と明確な倫理を持っています。
しかし、宗教的には、死刑囚のように重罪を犯した場合、普通は死後、地獄というところに赴き、自分の罪を償うことになります。
しかし、死刑になることで、罪という負債の一部が返済される状態になることもあるのです。
犯罪者であっても、「この世で死刑という罪の代償を払うことで、来世での罪が多少なりとも軽くなる」という宗教的現実があります。
因果応報、同じ目に自分が遭うことによって、そのカルマが軽くなる面があるのです。
私は、この事実を知ったとき、「宗教だから単純に死刑反対とは言えない」と深く感じ入った記憶があります。
逆に、このような深い宗教的真実を知ったら、冒頭の瀬戸内寂聴氏の発言が、とても浅薄で勉強不足に思えてなりませんでした。
●簡単に死刑にできる制度は好ましくない
ただし、法律にあるから次々と死刑にするような状態は好ましくありません。
正当防衛や情状酌量の余地がある人に死刑を適用することは、度が過ぎる場合もあるでしょう。
また、イスラム教国では、近代国家からみると「イスラム法に反する」ということで簡単に死刑にしてしまいがちです。
やはり、犯罪と刑罰のバランスを取る必要があり、良識ある人権思想のもと、死刑制度を考えなければなりません。
●平和な天国的社会をつくりたい
とはいえ、幸福実現党の理想は、「平和で天国的社会をつくる」ことにあります。
例えば、日本の平安時代には、約四百年間も国家による死刑が行われていなかったという報告もあります。
その国の文化や生活レベルが向上し、道徳・倫理・宗教が広く浸透し、国家としての成熟度が高い場合、
犯罪が減少し、死刑制度がなくても治安が保たれ、平穏な社会が実現できるでしょう。
願わくば、このような民度の高い国にしていきたいものです。
●犯罪の温床である貧困層を減らす
このような理想を持ちつつ、政治の世界では、現実をしっかりと見据えていかねばなりません。
凶悪事件の温床は、貧困にあることが多いです。ですから、政治家は、経済を発展させ、国を豊かにしていかねばなりません。
教育においても、道徳・宗教教育をしっかりと行い、健全な青少年を多く輩出していかねばなりません。
●真実の道徳・宗教が広がる必要がある
そして、宗教的真理を広めることが大切だと考えます。
「凶悪犯罪などの悪を犯せば、あの世に還ったとき、地獄で何百年も苦しむことになる」という単純な真理が広がることで、かなりの犯罪が抑止されると考えます。
この真理が浸透するまでの間、凶悪犯罪という地獄が現出することを防ぐために、
そして善良な人々が幸せな生活が奪われることがないようにするために、当面の間、死刑制度は必要と考えます。
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2、編集後記
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今回の死刑制度のように、人の命にかかわることは、
宗教的な視点から考えないと、答えが出ないでしょう。
実は、生命倫理だけではく、国防、経済、社会保障など、
政治のあらゆる分野に、宗教的視点が欠かせない時代が来ています。
幸福実現党の存在意義が、いずれ多くの方々に理解される時代が来ると確信しています。
どうかよろしくお願いします。
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◆ 江夏正敏(えなつまさとし)プロフィール
1967年10月20日生まれ。
福岡県出身。東筑高校、大阪大学工学部を経て、宗教法人幸福の科学に奉職。
広報局長、人事局長、未来ユートピア政治研究会代表、政務本部参謀総長、
HS政経塾・塾長等を歴任。
幸福実現党幹事長・総務会長を経て、現在、政務調査会長。
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