中国の環球網は4日、「日本の産経新聞が、中国の海洋調査船が許可を得ずに尖閣諸島(中国名:釣魚島)の海域を航行したと報じた」と伝えた。
産経新聞は3日、中国の海洋調査船「東方紅2号」が無許可で排他的経済水域(EEZ)内を航行したと報じた。報道によると、第11管区海上保安本部(那覇)の航空機が「東方紅2号」が船尾から3本のワイヤのようなものをたらして南西に航行しているのを発見、海上保安本部は当該船舶に対し、「事前通報海域以外での科学的調査は認められない」と警告したところ、船舶から「了解した」との回答があったという。
環球網の記事では、今回の問題に対し、「中国外交部はかつて、釣魚島は古来より中国固有の領土であると明確に示しており、中国は争うことのできない主権を有している」と主張し、中国の船舶は釣魚島付近の海域で正常な科学的調査を行っていただけに過ぎず、これは中国が正当な権利を行使したものであるとした。
今回の問題に対し、中国ネット上では、「中国が主権を有する場所に行くのに、日本の許可が必要なのか」、「なぜ自国の領土内で自由に調査ができないのだ。けしからん」などといったコメントが寄せられている。
現在、尖閣諸島は日本が実効支配しているが、中国と台湾が領有権を主張しており、話し合いは平行線をたどっている。(編集担当:畠山栄)
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