小さな音風景

乾きゐる音を曳きつつ枯れ椿転がりゆけり風の吹くたび 

無常に生きて

2013年05月21日 02時21分58秒 | 小さな日記
震災より2年、あっという間だ。
よく耳にした言葉が無常だった。

震災の年、秋より少しだけ俳句を始めてみた。
散文とか韻文とかまったく始めてだった。
俳句の本を読んでいると無常という言葉が出てくる。

すべてが動いて止まぬ相(すがた)、それが無常とのことだ。
字が示すように、常がないということで、動かない、
止まっていること、止住の反対とのことだ。

世にふるも
さらに時雨の 宿りかな
ー飯尾宗祇ー

時雨は秋から冬にかけて降る雨で、さっと降って来て、
さっと過ぎてゆく。俳句の季語になっている。

この宗祇の句は人生というものも、時雨にあって、
雨宿りしているようなもので、天地の悠久からすれば、
ほんの束の間の命。時雨がすぎたら、もうこの世には生きていない。
命のはかなさ、無常迅速を吟じたものだそうだ。

ー古典文学より引用ー







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