小さな音風景

乾きゐる音を曳きつつ枯れ椿転がりゆけり風の吹くたび 

寓話

2011年08月15日 23時41分26秒 | 小さな日記
◆うれしくもあり残念でもある話

夜、砂漠をラクダで横断している男についての
古い寓話がある。

この男が水の干上がった河床を渡ろうとしたとき、
暗闇から「止まれ」という声がした。

それから、この声は「ラクダから降りろ」と命じた。
男が降りると、「河床から砂利をすくえ」と言う。

男が言われるとうりにすると、その声は「ではラクダに乗って生きたまえ。
朝には、お前に喜びと後悔が待っているだろう」と予告したのである。

明るくなって、男は河床からすくってきたものを見ると、
それは砂利ではなかったーなんと高価な宝石だったのである!

そして声が予告したように喜びと後悔を実感するようになった。
宝石が手に入ったことはうれしかったが、
もっとすくっておけばという気持ちになったのだ。

騎虎書房1993より

寓話の中の男と同じように生活水準には満足しているが、
ほとんどの人が後悔の念を抱くに至るであろうことに
だれも気づいていないと言う話だ。

65歳になるまでに、経済的に備えを残せるかどうか裕福な暮らしができるかどうかを!

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