小さな音風景

乾きゐる音を曳きつつ枯れ椿転がりゆけり風の吹くたび 

無常に生きて

2016年04月20日 02時33分20秒 | 小さな日記
万物流転して止住することなし 
(ヘーラクライトス)

星も人も、草木も、動いて一刻もとどまらない。

すべてが動いて止まぬ相(すがた)、それが無常である。

無常とは、その字が示すように、常がないということで、動かない、止まっていること

止住の反対である。ぢっとしていない、だから流転とか変化とかの意味になる。

生死は仏のおん命なり、生も一時の位なり、死も一時の位なり
(道元禅師)

これは生死の無常をいっている。

世にふるも さらに時雨の

宿りかな

ー飯尾宗祇ー

時雨は秋から冬にかけて降る雨で、さっと降ってきて、さっと過ぎてゆく。

道で時雨にあっても、どこかの軒下で、ちょっと雨宿りをすれば、それでぬれずにすむ。

人生というものも、時雨にあって、ちょっと雨宿りをしているようなもので、天地の悠久からすれば、

ほんの束の間の命、時雨がすぎたら、もうこの世には生きていない。

宗祇の句は、命のはかなさ、無常迅速を吟じたものだそうだ。

3.11以来読んでみた。熊本の地震が治まらない・・



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2 コメント

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Unknown (一句鑑賞)
2016-04-20 19:01:40
ご教示ありがとうございます。

どんな状況に置かれようと、このような心境で自分へ人へ接する者になりたいです。
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一句鑑賞さん (小さな音風景)
2016-04-20 21:24:21
ご教示だなんて!

とんでもございません。

手持ちの本を読み書いているだけです。

読むだけよりも良いかなと、

ただ、はっきりしているのは

少しだけでも俳句に興味を持って良かった

と思ってます。

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