家主と私、
その日はたまたま二人で晩ごはん。
“あの子”というのは長女のこと。
早起きも部屋の片付けも苦手な
20代後半の独身女子。
休みの日に家にいることはなく、
仕事終わりに友人と会って帰宅時間が遅くなることも多いです。
そんな娘を心配しての言葉だろう
とは思うのですが
明らかにその
『あの子は大丈夫なの?』というような
ちょっと呆れた雰囲気を含ませています。
“誰に似ているの?”というのは
俺にはまったく理解できないけど、と言いたいのでしょう。
性格の違い、
感覚の違い、
親子でも当然あります。
『もっとこうすればいいのに』
という心配や期待はあったとしても
そんなこちらの価値観を押し付けることは
してはいけないと私は思います。
確かに
朝起きるのが苦手だったり
部屋の片付けが出来なかったりは
習慣づけてあげられなかった
私の育て方に問題があったと言えます。
ただ、
そういうことも
娘の留守に
私だけに言うようでは
心配と言うよりはまるで愚痴。
平日は仕事、休日は休息。
無駄遣いはせず
規則正しい生活で
夜は早めに眠りにつく。
そんな家主とは
明らかに違う娘の行動に対して
「俺には似てない」という表現を使い、
自分に似たらこうはなっていない、
自分の価値観に合わないところは全部母親に似た、
そう言いたいのでしょうね。
なんでもかんでも
良いとこ取りしようとしてるだけに思えます。