友人ご夫妻に、
数年前からおススメされていた映画
「ひまわり」
このところの
ウクライナ情勢が緊迫していることから
映画「ひまわり」も注目されているようで、
レンタル店では貸出中のことが多かったです。
友人の奥様からは
自分が若い頃に観た時は妻目線だったが
年を重ねてから観たら母目線になっていた
とだけ、聞いていました。
戦争に行った夫の帰りを信じて
ひたすら待っていた妻。
戦死の連絡はなく
生きていると信じて
妻は戦地だった土地へ向かい、夫を探す…
あまりはっきり書くとネタバレになるので伏せておきますが、
戦争によって狂わされた人生
戦争の犠牲になった運命
この映画は、そういうことでしょうか。
現在のウクライナ侵攻が頭の中で重なります。
さて、
友人の言っていた
“妻目線”“母目線”ですが、
そこをこの映画のアピールポイントとして話すあたりは、彼女の面白いところだなと思いました(笑)
確かにそうでした。
戦争に行った夫の帰りを待ち続けている妻は
戦争に行く前のまま、気持ちは何も変わっていません。ずっと「夫」を待っているのです。
その男の母親も
同じように戦争に行った息子の帰りを待ち続けておりました。
息子の妻と共に。
同じ人物の無事を祈り、また会える日を信じて待っています。
ですが。
戦争が終わり、
その男が生きていたことがわかった時に
妻は、
もう自分の“夫”ではない現実を知ることになり
母親のように、“息子”が生きていた喜びとはまったく別の感情となってしまうのです。
母国に残した妻との再会によって
今の妻、元の妻との狭間に立つ男。
辛いのはわかりますが
元の妻はそれこそ断腸の思いで
未練を断ち切ったのに
「俺だってまだ未練がある」と言わんばかりの男の行動には、かなりの身勝手さを感じずにはいられませんでした。
戦争さえなければ…
とにかくその一言につきる内容なのですが
私の1番の感想を言うならば
「イタリア人気質は合わない」ということでしょうか。
ストーリー以前に
とにかくガサツに見える行動ばかりが目についてしまい、感情移入まで辿り着けなかったのは否めません。
あとは、
ジョバンナが安藤美姫さんに似てるなぁ
でした。
戦争がなくなる世の中に!
これは本当に心から祈るばかりです。
一面に広がる数多くのひまわり。
その花の咲く大地の背景を知ったことで
画面に映るひまわりの花に
何も感じないはずはありません。