三女の自転車。四年生の子にしては、あまりに小さな自転車です。
クラスでも一番背が低い三女。足がつくのでいいのですが…、同級生の子のステキな自転車を見るたび、申し訳ない気になります。
乗ったその日に、こけて、サドルも破れているし…。ため息をつきながら、雑巾で自転車を拭いていたその日、編集者さんからメールが届きました。
自転車を主人公にした『ぼく、おばけです』が再々版になったと。
そして、出版社に打合せに行った主人が、A4用紙ビッシリにまとめられた絵本の感想を持って帰ってくれました。
小1のお子さんの感想をお母さんが丁寧にすくって、書いてくださっている言葉の数々…。
作る側が思っていたより、もっと深く、もっと自分に結びつけて読んでくれていて、少し泣いてしまったほど、感動しました。
主人が『すごい宝物やろ』と言っていた通り、勇気づけられ、励まされた贈り物。三女の自転車がプレゼントしてくれたように思えてなりません。
アンケートに協力してくださったお母様方、まとめてくださった方々、本当にありがとうございました。
これからも日常を丁寧にすくったお話を創作していきたいと思います。