覚えてるよ、のりこちゃんときよれったが毎朝口の周りが黄色くなっていたのを。それにしても小学生時代の朝のあいさつが“梅干し食べた?”というのは、しぶいねえ・・・。きよれったが、梅干し好きな可憐な少女であったことも確かに覚えてるよ。特にに私から見て不思議だったのは、外側にしそが巻かれていてとろっと甘く、中に入っている梅干の酸っぱさと絶妙なコンビネーショをかもし出しているあの“封じ梅”が好物だったいうこと。粋なもんだね。
もしかしてこんなことここで言ってはおこられかもしれないけど、話のついでなんでゆるしてたもれ。例の“梅干しの種事件”です。いつものようにきよれったが茶の間で梅干しをなめているときだったよね。 そして急に泣き出したと思ったら、私に言った一言が“おねえちゃんわたししぬかもしれへん。” それで私が、“なんで?”と聞いたら、“梅干しの種がのどに詰まって息できやんようになってきた・・・。”と泣き叫ぶではありませんか・・・。私はとっさに“あほんだらーーーー!”と言いながら、きよれったの背中を思い切り叩きました。するとそのとたん、口から梅干の種が飛び出てきて、きよれったの命を取り留めたのでした。それほどまでに梅干しをなめて好きだったんだよね。あの時力任せにたたいたこと、ごめんね。でもそれでよかったんだよね。
申年の梅がいいとかで、その年にはテルちゃんも梅干をつけていたような記憶もあるのだけど、その辺ははっきりと覚えていません。テルちゃんの妹のツタちゃんおばちゃんのつけた梅干をよくもらって我が家で食べたようなことも心なしか記憶にあります。
小さいころに比べると今のほうが梅干しが好きでよく食べています。昔は減塩とか蜂蜜入りなど無かったけど、今そういうものが出てきて柔らかい減塩のものが好きで食しています。私のイタリア人の友だち、キアラは、病気のときは番茶に梅干しの組み合わせが一番といっています。梅干しはきっと世界的なものになってきたんではないでしょうか。