The Diary of Ka2104-2

L'aurora di bianco vestita - Katsutoshi Ishikawa

L'aurora di bianco vestita - Katsutoshi Ishikawa

今日の歌曲。" L'aurora di bianco vestita(Mattinata) "。マッティナータです。作詞・作曲はRuggero Leoncavallo。

マッティナータについて。

皆さんセレナーデは聞き覚えがあるのではないでしょうか。男性が、愛する女性の住む階上の部屋の窓、これは路上に面しているのですが、そこへ向かって夜に愛を歌うときに使う言葉です。イタリア語でSerenata(セレナータ)といいます。

同じ内容でそれを朝にするのが、イタリア語でMattinata(マッティナータ)というのです。この歌曲は又の名としてそのMattinataと呼ばれます。日本では「朝の歌」とも訳されます。

セレナータにせよマッティナータにせよ、こういう情景が世界のどこでいつの時代にされていたのかは、まったく想像につきませんよね。なぜなら実際にこれをやるだなんてあまりにも粋か、はたまたおとぎ話のようであるからです。ですからこれらの言葉が実際を反映した言葉なのか、空想世界の言葉がもともとであったのか、それは私には分かりません。

このL'aurora di bianco vestitaは、そんなことはよそにして、朝の太陽が昇る頃のすがすがしさと明るさを恋人への愛に乗せて高らかに歌われます。私はそう歌いました。リリックスと曲の構成もそう歌うようできています。

夜がしっとりであるとすれば、これは朝の心意気とでもいいましょうか、私の歌いが皆さんにそう聞こえていればと思います。

" e shiudi l'uscio al tuo cantor "のくだりはクレシェンドなのですが、名前を忘れてしまったあるテノールのCD収録分では、更にブレスもとらず、そのままの域で声量と音圧をぐっと上げ、" Ove "とやっているのを聴いたことがあります。まさしくpassion(パッスィオン)ですね。人目をはばかる夜の間ぐっとこらえて、眠れていたものか、彼女への愛が高揚していき、ついには誰をも気にすることなく誰に向かい歌っているのかもわからない程の愛のほとばしりを日中に放つ、そういう風に考えるとその歌手の歌い方もなるほどと肯けます。


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